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11月20日(木)、サンポートホール高松51会議室にてファシリテーション講座を開催し、12名が受講しました。本講座では、多様な関係者が参加する場づくりにおいて、参加者の主体性を引き出すためのファシリテーションスキルを学びました。
はじめに、グループ内で自己紹介を行いました。自己紹介は、話しやすい雰囲気を作るために非常に大切です。今回は、自分の所属や名前、好きなこと、受講のきっかけなどを紙に書き出し、それをもとに発表しました。紙に書いて発表する方法や話す順番の決め方、時間管理の工夫など、自己紹介の進め方1つにもファシリテーターとしてのポイントが多く、受講者は細やかな気づきが得られた様子でした。

続いて、ファシリテーションの基本について説明がありました。ファシリテーションとは一言で言うと「促進すること」で、会議やミーティングを円滑に進め、意見を出しやすくする環境を作るなど、参加メンバーの手助けをするイメージだそうです。そのために必要な「引き出す」、「まとめる」スキルについて具体的な説明がありました。「引き出す」とは、働きかけて、隠れているものを引き出すことで、ポジティブな内容だけでなくネガティブな意見も引き出すことが大切だそうです。また、Tチャートと呼ばれる比較表を用いたまとめ方や、ネガティブな意見を引き出すための言葉の言い回しなどを学びました。さらに、「引き出し、まとめる」過程を3つのプロセスに分けて学び、受講者はデザインシートに記入しながら対話の場づくりへの理解を深めていました。会議運営においては、「主催者と参加者の期待のバランスを等しくすること、そしてファシリテーターだけでなく参加者全体が問題解決に関わる姿勢が大切である」とのアドバイスもありました。

ファシリテーションの基礎を学んだ後は、実践としてブレインライティングを用いた「里海づくり」のアイデア出しを行いました。ブレインライティングとは短時間で多くのアイデアを生み出すための集団発想法のひとつで、アイデアを紙に書き、隣のメンバーへ回して前のアイデアを参考に書き足していくことを繰り返します。話し合うことなく、無言でアイデアを書き足していくことで、口頭でアイデア出しを行うよりもアイデアが出やすくなるといったメリットもあるそうです。また、いきなりアイデア出しに入るのではなく、テーマについて事前に話し合い、共通理解を持つことが重要であるという説明もあり、実践を通して理解が深まったようでした。

講座の最後に、講師から「参加者がBefore-Afterを実感できるよう働きかけることや、思うように進まない会議では背景を考えることが大切。参加者として場にいるときも、ファシリテーションを意識してほしい」とのお話がありました。講座終了後のアンケートでは、「ブレインライティングなど新しいツール・手法が知れた」「細かいスキルまで丁寧に教えていただき、ファシリテーターがいかに気を回しているかが体感できて良かった」といった感想が寄せられました。
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