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公開日:2025年12月8日

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「自然のアクティビティを体験! in 屋島の森」を開催しました!

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  • 日時 令和7年11月9日(日)10:00~12:00
  • 会場 屋島の森(高松市屋島中町)
  • 講師 小野 寿幸 氏(屋島森人代表)
  • 講師アシスタント 増田 孝夫 氏(woodsかがわ)、井伊 秀博 氏(woodsかがわ)、川口 洋子 氏(屋島森人)

 11月9日(日)、屋島の森にて「自然のアクティビティを体験!in屋島の森」を開催し、11名が受講しました。本講座では、山での様々なアクティビティを通して、豊かな海につながる里山の恵みを体験しました。
 はじめに、講師の小野氏より屋島の特徴について紹介がありました。屋島の特徴的な形は「メサ地形」と呼ばれるもので、平らな頂上と急な崖をもつ独特の地形です。そうした地形のもとで、かつては昭和30年代まで松林が優勢でしたが、その後松くい虫の被害により枯れてしまったそうです。現在は常緑・落葉樹林が広がっていますが、近年はナラ枯れの被害も見られるとお話がありました。
 屋島の森に入ると、間伐や枝打ちなどの手入れが行き届いたヒノキ林が広がっていました。森林には、人の手で管理される人工林と自然の力で成長する天然林があり、その中でも一度も人の手が入らず大きな自然災害も受けていない森を原始林と呼ぶそうです。屋久島や白神山地がその代表例との説明がありました。このほか、クイズを交えながら日本の国土に占める森林面積や、香川県の森林の特徴などを学びました。
 続いて、増田氏より「森と海のつながり」についての解説がありました。気仙沼の牡蠣養殖家・畠山さんの言葉「森は海の恋人」を交えながら、森の栄養が川を通じて海へと運ばれ、植物プランクトンを育てることで豊かな海がつくられていることを学びました。健全な森林があることで豊かな海が生まれますが、一方で森林が荒れると海の生態系や保水力が損なわれ、土砂災害などを引き起こすこともあるため、人の手による適切な管理が重要であると説明がありました。

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 その後、クヌギの森へ移動し、丸太切り体験を行いました。井伊氏よりノコギリの扱い方の説明を受け、受講者たちはヒノキの丸太を実際に切り落としました。丸太を切り落とすのには思いのほか時間がかかり、苦労した様子でした。あわせて、里山の自然環境と人々の暮らしとの関わりについても学びました。かつては薪や炭の採取などで生活に欠かせなかった里山林ですが、昭和30年代以降の燃料転換や過疎化・高齢化の進行により、管理が行き届かない森林が増えているそうですが、屋島の森では、人工林の整備を進めながら原木シイタケの栽培やニホンミツバチの飼育なども行っているそうです。

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 まず、原木シイタケの栽培を観察しました。クヌギやコナラの木を伐採して、その木にシイタケ菌を植え付けて育てるそうで、木には大きなシイタケが育っていました。3~6ケ月で収穫でき、年間を通じて収穫可能な菌床シイタケ栽培と違って原木シイタケは1~2年の栽培期間がかかり、また収穫時期も春と秋に限られているそうです。今回、特別に収穫させていただき、受講者たちは真剣な表情でシイタケを選んでいました。

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 最後に、川口氏よりニホンミツバチについて説明がありました。屋島の森では、2023年からニホンミツバチの飼育を行っているそうですが、今年の夏の猛暑の影響で、日本ミツバチが巣に定着しなくなってしまったとのことです。ニホンミツバチは4月ごろに分蜂を行い、新しい女王蜂が働き蜂とともに新たな住み家を探します。屋島の森では、自然のニホンミツバチを捕獲して育て、蜂蜜を採取しているそうです。さらに、ミツバチは農作物の受粉に欠かせない存在であり、ミツバチがいなければ作物も実らないというお話もありました。
 講座当日はあいにくの天候でしたが、森林に入ると木々が自然の雨除けになり、よりいっそう自然を感じることが出来ました。講座終了後のアンケートでは、「普段できない体験ができた」「天候に恵まれない中でも楽しめた」といった感想が寄せられました。

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