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公開日:2022年8月24日

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第7回企画展
いにしによるー断片たちの囁きに、耳をー

本企画展示では、アーティスト、文化人類学者たちが地域住民と協働で展開している高松市塩江の古民家、藤川邸「いにしによる」におけるプロジェクトを紹介します。
高松市塩江町の内場ダム湖の畔で石垣を抱きながら建つ藤川邸は、そこで営まれた生活や地域のさまざまな変化の影響を受けながら移築と改修を重ねてきました。その家には家族の生活の記憶だけでなくダム建造や、戦争などさまざまな歴史や地域産業の記憶が刻まれています。
このプロジェクトでは一般的な「空き家再生」では捨てられてしまう家の歴史を丁寧にアーカイヴし、ファミリーヒストリーを塩江の公共の歴史として継承すると同時に、それをアーティストたちがそれぞれの視座で読み解き、表現していきます。変わりゆく現実にも目を向けながら、瀬戸内海の海の暮らしとコントラストの中で、塩江の山の暮らしの変遷をマクロからミクロまで、さまざまなスケールで展開していきます。

 

いにしによる」とは、讃岐の方言で「帰りがけに寄る」ということ。藤川邸は仕事帰りの人々が足を止め、安らぎの場としてきたことからつけられました。

 

いにし

 

チラシ1チラシ2(PDF:6,134KB)

展示詳細

令和4年101日(土曜日)~1218日(日曜日)
開館時間前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日毎週月曜日(ただし月曜日が休日の場合、その翌日)

瀬戸内海歴史民俗資料館1展示室中2階
展示資料

家の生活用品約500点、絵・立体・映像作品約30点

出品作家

小野

≪再編街≫2021年

小野環(おのたまき)
北海道出身。尾道市立大学美術学科教授。専門は絵画・インスタレーション。2001年より尾道を拠点に活動。2006年よりアーティストユニット「もうひとり」として活動。2007年よりアーティスト・イン・レジデンスAIROnomichi主宰。2021年、第24回岡本太郎現代芸術賞特別賞を受賞。主な展覧会に、「VOCA展」(上野の森美術館2004)、「複数形の世界のはじまりに」(東京都美術館2018)、「Re-edit再編」(個展、光明寺會舘2022)がある。

服部

≪森のテント、そして薬≫2020年

服部志帆(はっとりしほ)
大阪府出身。天理大学国際学部地域文化学科ヨーロッパ・アフリカ研究コース准教授。専門は文化人類学・民俗学。カメルーンの狩猟採集民や屋久島の猟師を対象に、森林利用と動植物に関する民俗知識、民俗医療の研究を行う。近年の活動に、「生と死のストーリー」(本屋ルヌガンガ2020)、「ひそやかな世界と小さなカケラたち」(NADiffa/p/a/r/t2020)、「よみがえる罠展ー1950年代を生きた屋久島の猟師たち」(屋久島町歴史民俗資料館2018)がある。

横谷

≪人魚と漁師≫2018年

横谷奈歩(よこやなほ)
東京都出身。美術家として土地に隠された歴史や物語を元に制作を行う。2008年東京芸術大学大学院博士課程を修了後、文化庁新進芸術家海外研修員として二年間欧州に滞在。古代ローマ遺跡や博物館等のリサーチを開始し、現在も国内外にて滞在制作と作品発表を重ねる。近年の発表に、「星劇団再演プロジェクト」「高橋家にまつわる物語」(AIROnomichi2022)、「芸術と考古学-春休みの遺跡-」(伊吹山文化資料館2019)等がある。

関連行事

ギャラリートーク「いにしによるとは」

出品作家が展示会場で語ります。

日時 令和4年101日(土曜日)午後2時~3時30分
講師 小野環(美術家)、服部志帆(文化人類学者)、横谷奈歩(美術家)、村山淳(一般社団法人トピカ代表)
定員 15名(先着順)
申込方法 【要予約】電話でお申し込みください。電話:087-881-4707
申込期間 8月24日(水曜日)から、定員になり次第終了

 

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