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12月20日(木曜日)と21日(金曜日)の両日、漆芸研究所において、松本達弥氏の特別講義が行われました。松本氏は、香川県善通寺市のご出身で、香川県漆芸研究所の修了者です。現在は、漆芸作家としての活動のほか、漆芸文化財の修復も数多く手掛けられています。
20日は主に、松本氏が携わった漆芸文化財修復の写真をプロジェクターで映し出しながら、解説やそれにまつわるエピソードをお話ししていただきました。なかなか触れることが出来ない文化財修復の世界を研究生全学年が熱心に見聞しました。
21日は、修復のデモンストレーションを行いながらの講義を3年生が受講しました。今回は、剥離した螺鈿をあらゆる材料や道具を駆使して「しん張り法」という方法でもとの状態に戻す、というデモンストレーションです。松本氏は、固定観念にとらわれず豊かな発想力を持って材料や道具を探し、それらがどの場面で最適かを経験をもって覚えることの大切さを教えてくださいました。
また、経年劣化した複数の漆器を例にして、傷み方によってどのような修復方法が最適かを指導してくださいました。
これから、ものづくりの様々な経験を積んでいく研究生達にとって、大切な指針となる講義でした。
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