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【18分14秒付近の知事の回答を次のとおり訂正します。】
誤)これまで5回の実績を見て、
正)これまで6回の実績を見て、
【18分56秒付近の知事の回答を次のとおり訂正します。】
誤)5回の開催をもって共通認識もできてきて、
正)6回の開催をもって共通認識もできてきて、
【53分7秒付近の知事の回答を次のとおり訂正します。】
誤)世界に35か所程度しかない目印になるようなホテルですので、
正)世界に44か所しかない目印になるようなホテルですので、
・前月の交通死亡事故について
1.旧県立体育館の解体をめぐる住民監査請求について
2.瀬戸内国際芸術祭2025について
3.旧県立津田病院の敷地の地中からの医療器具等の発見と湧水からの六価クロムの検出について
4.鳥インフルエンザ防疫措置に従事した職員の健康相談に関する全国アンケート調査について
5.あなぶきアリーナ香川について
6.暫定税率の廃止について
7.「マンダリンオリエンタル瀬戸内」整備事業に対するふるさと融資制度の活用について
【前月の交通死亡事故について】
知事:いつも大変お世話になります。どうぞ今日もよろしくお願いいたします。お手元にマンスリーレポートがございます。10月は1件の死亡事故、1人お亡くなりになりました。お手元のマンスリーレポートにありますように、10月18日(土曜日)午前5時57分、丸亀市において、飲酒運転の普通乗用車が、前を走る自転車に衝突して、自転車の運転者の方がお亡くなりになりました。今日は飲酒運転のことについて、改めてお知らせをしたいと思います。県内の飲酒運転の死亡事故は、今年初めてということでございますが、警察庁の資料によりますと、令和6年の全国の飲酒運転の事故件数は2346件、死亡事故が140件ということで、非常に、事故が起こったときに死亡する確率が高いという結果になっております。年末に向けて、飲酒の機会も多いかと思いますので、県民の皆さんには、くれぐれも飲酒運転をしないということを、もう一度改めて確認してほしいと思います。このレポートにありますように、当たり前のことですが、お酒を飲んだら運転しない、運転する人にお酒を飲ませない、お酒を飲んだ人には運転させないということで、特にレポートの3番目に、飲酒運転の車に同乗しないというのがあります。お酒を飲んだことが分かっていて乗せてもらうということは、非常に厳しい罰則がありますので、飲酒運転の車に同乗することもしない、もちろんそういう方に運転しないように強く働きかけるということも併せてでございますが、お願いをしたいと思います。年末の時期に向けて、飲酒運転、香川県ではこういうことのないようにしたいと思いますので、ぜひよろしくお願いします。また、皆様方にも、機会を見つけてお知らせをしていただきますようにお願いをいたします。私からは以上でございます。
【1.旧県立体育館の解体をめぐる住民監査請求について】
【2.瀬戸内国際芸術祭2025について】
幹事社:幹事社から2点お伺いいたします。1点目は、旧県立体育館の解体をめぐる住民監査請求についてです。旧県立体育館の解体をめぐる住民監査請求について、請求人である再生委員会側の請求が棄却されました。このことについてまず知事の受け止めをお伺いいたします。それから、またもう1点、この監査結果の中で、県は平成10年に行われた耐震診断の時点で、建物倒壊の可能性を把握していたことなどから、県教育委員会の、安全面のリスクをできるだけ早く取り除くことが重要との主張について、県の説明には一貫性に欠ける面があるとの指摘がありました。この指摘についても受け止めをお伺いいたします。2点目は、瀬戸内国際芸術祭2025についてです。瀬戸内国際芸術祭2025が、昨日、9日に閉幕しました。今回の瀬戸芸の総括と、次回への課題についてお伺いいたします。
知事:ありがとうございます。2点ご質問がありました。旧県立体育館の解体をめぐる住民監査請求のことでございます。監査の結果としては、本件請求は理由がないものと認め、棄却するとの結果でございました。県としては、安全面のリスクをできるだけ早く取り除くことが重要であると考えております。引き続き、解体工事に向けた手続きを進めてまいりたいと考えております。なお、この旧県立体育館の解体については、保存を求める意見がある中で、大変申し訳なく思いますが、安全確保の観点から止むを得ないことであることについて、引き続き、県民の皆様にも理解を求めていきたいと考えております。それから2点目の、監査委員からのご指摘でございます。監査委員には、この結果に至るまでの間、県の職員が、これまでの経過などについて丁寧に説明をしてきたところでございますが、このような指摘があることについて、県の行ってきた耐震診断や地震発生の予測の経過などについて、より理解していただけるように取り組む必要がある、こういったことを感じ、受け止めているところでございます。それから瀬戸芸のご質問がございました。おかげさまで昨日、107日間の日程を無事終えることができました。皆様方にもたくさん報道していただき、盛り上げていただきまして、誠にありがとうございます。そして、この場を借りてですが、この大会の運営には、出展したアーティストの方はもちろんのこと、地元の市町、そして住民の皆様に大変お世話になりました。また、こえび隊を中心としたボランティアの方にも、運営に大変ご尽力をいただきました。この場をお借りして、厚くお礼を申し上げます。ありがとうございます。今回の総括でありますが、まず来場者につきましては、明後日、11月12日に、速報の数値を出す予定にしております。大変、今回、外国人の方も含めて、多くの方に来ていただいたという感じを持っておりますが、数字については、明後日、またお知らせさせていただきます。2つ目は、来場者の平準化のことでありますが、開催前から、混雑カレンダーを出して、それをぜひ見ていただいて、避けていただけるものなら避けていただけるようにお願いをしてきたことや、リアルタイムで、できるだけ混雑情報もSNSで情報提供したこともあり、また、それを受け止めて来場者の方が協力いただいたことで、非常に、前回・前々回に比べて、ピークの混雑が減ってきたというような状況でございました。それから3つ目でありますが、今回初めて、瀬戸内の島々というほかに、東讃地域の志度・津田エリア、引田エリア、それから中讃地域の宇多津エリアに会場を設けたところでございます。非常に、どの会場も、全体の会場の中でトップクラスの動員、来場者数でありまして、大いににぎわいましたし、地元の方も大変おもてなしに積極的に取り組まれて、この実績を続けたいという地元の声をたくさんいただいております。これが大きな今回の特徴であったかと思います。4つ目は、今のことと重なりますが、こえび隊をはじめとしたボランティア、そして地域住民の方の食ですとか、いろいろなお見送りですとか、協力が、今回も前回以上にたくさん見られたということでございます。次回の課題でありますけれども、大きな混乱やトラブルはありませんでしたが、秋会期については、混雑が見られた日がございました。特に船の関係、これについては、最終便に乗りきれずに、折り返しの運航を待っていただくようなことがありました。それから、切符の購入についても、長い行列ができたことがあったということで、この点については改善することが必要かと感じております。また、夏会期については、命に関わるようなことはありませんでしたが、猛暑の対策については、今後とも、課題としてまだまだ改善の余地があるのではないかと感じております。以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
【1.旧県立体育館の解体をめぐる住民監査請求について】
幹事社:旧県立体育館の件で重ねて1点お伺いいたします。住民団体側は、今回の監査結果を不服として、住民訴訟を起こす予定だと聞いております。これについての知事のお考えを伺います。
知事:報道等で、そのようなことを承知しているところでございますが、県としては、この安全面の課題を1日も早く解消することが一番大切だと思っておりますので、解体工事に向けた準備を進めてまいりたいと考えております。
記者:幹事社質問に関連してお伺いします。船の体育館の解体をめぐる住民監査請求についてなんですが、質問の中にありました、1998年の耐震診断。今まで記者会見では、平成24年に行われていた耐震診断が主な話にはなっていたと思うんですが、それよりも10年以上前の耐震診断の時点で、建物倒壊の可能性は県として把握されていたはずであると。監査結果にもあるように、その時点から危険性を把握されておりましたので、今、知事がおっしゃったように、"安全面の課題を1日も早く解消する"というこの論拠といいますか、今まで20年以上結局経っているじゃないかというところに疑念が生じているように思います。この点についてお考えを伺ってもよろしいでしょうか。
知事:監査委員の方にも、平成10年の耐震診断の結果から24年の診断、そして現在があって、その中で大地震の発生予測についても変遷があったこと、それからさらに、大地震の発生の確率が大きくなる変遷がある中で、平成23年には東日本大震災があったこと。このような状況の中で、24年の診断、そしてその後、補強をして使えないかという取組み、それがどうしても難しいということから今の解体に向けた準備という、こういう経過でありますので、ここについて説明をしてきたところでございますが、このようなご指摘であります。さらに、今のような経過について、県民の皆さまにもしっかりと理解していただけるように取り組みたいと思います。
【3.旧県立津田病院の敷地の地中からの医療器具等の発見と湧水からの六価クロムの検出について】
記者:先週末に、旧県立津田病院の解体工事現場で、六価クロムという有害物質が検出された件で伺います。こちら、当初、六価クロムが検出されてから住民に知らせるのが2か月近く経ってからになっています。話を聞きますと、当初、9月19日に把握されて、排水基準は満たしていましたが、地下水の環境基準を満たしていない、基準を超過していることに気づいたのが遅れたからであるというようなことを聞いております。この県の対応について問題があったか、なかったかについて、お考えを伺ってもよろしいでしょうか。
知事:この対応については、この六価クロムが、排水の基準は満たしているのだけれども、そういうものが含まれるということが分かった時点で、住民の方への飲用の利用等をやめてもらうような措置を、もう少し早くするべきではなかったかと考えております。
記者:特に香川県の場合、こういう地下水ですとか環境問題、豊島を抱えていますので、かなり重要性は高いのかなと思っております。今回、早く住民の方に、飲用での利用というのをやめてもらう呼びかけに至らなかった原因ですとか、課題はどこにあるとお考えでしょうか。
知事:病院局の方の解体工事を担当している者が、この排水については、排水基準を守るべきということは十分認識をしているのですが、それに関連して、飲んでいいかどうかという環境基準にまで思いが至っていなかった、こういったことが原因であったかと思います。
記者:一種のヒューマンエラーに近いところでもあると思います。仮に同様の案件が出てきたときに、住民としてやはり不安を持つわけですが、今後の改善策ですとか、対応についてのお考えはございますか。
知事:同様の工事中にこういう排水が行われて、その中で有害のものが含まれることがあった場合には、この排水の基準を満たすだけではなくて、環境基準との関係も見るように徹底していきたいと思います。
【2.瀬戸内国際芸術祭2025について】
記者:瀬戸芸についてお聞かせください。鬼が笑う話かもしれませんが、知事に、今、課題についてはお答えいただきましたけれども、3年後、期待を込めて、3年後はどんな芸術祭にしたいか、展望を教えてください。
知事:3年後の次回は、もう全く、まだ現時点で白紙でございます。その上で、これまで6回の実績を見て、瀬戸内国際芸術祭の力というのは、アートによって、良い所なんだけれどもこれまでなかなか人通りがなかったような場所に、人を呼んでくる力があって、そこでそのまちの魅力、またそこから見える風景、瀬戸内国際芸術祭の場合は瀬戸内海ですけれども、そういったものの再発見ができるというのが大きな力であると、6回の開催をもって共通認識もできてきて、地元の方もそういう力を実感しているところですので、その力の発揮というのをベースにしながら、今後も考えていくのかと思います。
記者:先ほどの瀬戸芸の関連です。昨日、知事にもインタビューに応じていただきましたが、その後、北川フラムさんにも囲み取材をさせていただいたら、船便が、本当に3年後というのは、いよいよどうなるかというのをものすごく懸念していらっしゃいました。積み残しとか、そういう改善の余地はあるということでしたが、そもそもの船便の確保ですとか、その辺りというのは何か今後、どうしていきたいというお考えはありますか。
知事:まずは先ほど、切符の購入の行列とか、折り返し便が運航した場合の乗客への情報提供とか、そういうできることは、まだ改善できることがあると思うので、それは必ずやっていくということだと思います。船便自身を増やすことについて、これはいわゆる船乗りの人手不足というのが背景にあったり、もう1つ、船自体の数、これにもかなり制約がギチギチで、今、やっているところもあったり、なかなか工夫とか努力でどうにもならない部分もないことはないのですが、これは今回のことでもかなり出てきた課題ですので、何とかハード面での改善もできないか考えてみたいと思います。
記者:例えば改善の余地があるとおっしゃったのは、他には何かどういう手立てがありますか。最終便に乗りきれないとか、切符の購入とか、その辺りの改善というのは、知事の今の考えではどういうことができるというのはありますか。
知事:これはやはり、今、並ばないために、事前にいろいろな予約システムみたいなものとか、単純に、今まででしたら整理券を渡して、というようなことも、具体に現場では、もっともっと工夫の余地もあろうかと思いますし、今、スマホ(アプリ)みたいなものもありますので、もう少しそういうのも活用できるところもあるかと思います。
【1.旧県立体育館の解体をめぐる住民監査請求について】
記者:幹事社質問にあった旧県立体育館の住民監査請求について改めてお伺いします。少し回答がふわっとしていたのですが、この指摘にあった"県の説明には一貫性に欠ける面がある"ということについて、どのように思われているかというのをお聞かせください。
知事:平成10年の耐震診断を受けてから約25年の経過があって、そこの説明が、監査委員の指摘では"一貫性がない面がある"という、こういうことを言われてるんだと思います。ここの期間については、いわゆる南海トラフの地震の確率もこの期間の中で上がってきた経過があります。それから実際に平成23年に東日本大震災が起こったという経過があります。そういうものや、耐震診断の結果を踏まえて、県がどうアクションするかということであると思います。その背景事情とアクションについて説明をしてきたということでございますが、その中で、こういう指摘がありました。これは受け止めて、今後、まだまだこれから、理解を求めていかなければいけない局面がたくさんあると思いますので、県のこれまで行ってきたことの考え方の元にあるもの、こういったものをきちんと説明していきたいと受け止めています。
記者:つまり、一貫性に欠ける面は確かにあったが、それは背景事情が変わってきたのでそうなったということを説明していく、という捉え方でよろしいですか。
知事:それは少し違うと思います。
記者:一貫性に欠けてはいないということですか。
知事:必ずしもそういう、考え方の一貫性ではなくて、大地震の発生予測でありますとか、実際に東日本が起こったことでありますとか、25年の間にはいろいろな社会的な要請の変化もあったと思います。そういうことを踏まえての県の対応ぶりであったということの説明が十分ではなかった、と捉えています。
記者:県としては一貫性を持ってやってきたが、それが伝わっていなかったということですか。
知事:県としては、耐震診断とそれを受けてどうするかは、社会的要請、そのときのいろいろな情勢によって判断するわけですが、そこにおいては、そういった流れの中で判断をしてきております。そういうことがまだ十分にはご理解いただけなかったことがあるということだと思いますので、これから、そういったことを十分にご理解いただけるように取り組んでまいると、こういうことかと思います。
記者:安全面での説明という点でいうと、一刻も早くしなければならないのは、やはり倒壊の危険がいつ起きてもおかしくないということだと思うんですが、それで言うと、今、土・日・祝日を中心に、武道館の臨時駐車場として、壊れるかもしれない敷地内に車を停めさせているという状況も、県民から見たら、本当は大丈夫なのかみたいな疑念もあるんですが、その辺りはいかがですか。
知事:そういうこともあって、1日も早く、こういった安全面の課題は解決しなければいけないと思います。今の駐車場の利用については、指定管理者の方が、教育委員会の方との相談の中で行っておりますので、運用については、また教育委員会の方にもお尋ねいただければと思います。
記者:特に今、車を停めていることに関しては、大丈夫ということですか。
知事:とにかく、今の状況というのは非常に、地震が起これば心配な状況でありますので、それを解消していく。これが一番大切なことだと思っています。
記者:幹事社の質問にもあったんですが、今後、住民訴訟に発展する可能性があるということなんですが、もともと再生委員会側は、こうした対立の構造に持ち込みたくないということを当初の会見からおっしゃっていて、県も県教委も、丁寧に説明していきたいと言っていた中で、最終手段となるべく司法に判断を仰ぐということになりそう、ということについての受け止めをもう一度伺いたいです。
知事:再生委員会の方々のいろいろなご主張をご発表以降聞いてまいりました。我々の考え方も、その中でお伝えしてきたところでございます。その上で、私たちが一番重要視しないといけない"できるだけ早く安全を確保しないといけない"ということについて、結果的に十分同じような共有ができずに、訴訟については、私も、報道以上のことは分かりませんが、そのような状況にあるのかと思います。1日も早く、そういう安全性の確保について取り組むことが必要ですが、一方で保存を望む、再生委員会の方もそうですし、いろいろなそういう望む声も強いので、私としては本当に、その点については申し訳なく思います。それでもやはり、今の状況をそのままにしていくということはどうなのかと、1日も早い安全性の確保をやること、これが大事なのかなと考えております。
記者:解体工事については、落札業者と10月22日に仮契約を締結されたということなんですが、今後、県議会の方に契約の議案を提案するスケジュールについて教えてください。
知事:11月議会の議案については調整中でございます。11月の議会日程の中でお知らせをしたいと考えております。この件についても、その中での、一検討課題だと考えております。
【4.鳥インフルエンザ防疫措置に従事した職員の健康相談に関する全国アンケート調査について】
記者:共同通信が、独自調査で、鳥インフルエンザの防疫措置を行った自治体職員が心身不調を訴えている件を報じておりまして、香川県でもあったと記事にあるのですが、香川県の状況が、もし、今、あれば教えていただきたいのと、昼夜を問わず殺処分などの作業を行うというのは負担があるというのは感じていたんですが、今後、またシーズンを迎えるにあたって、何か考えられている対策とかがあれば教えてください。
知事:防疫措置、殺処分の関係に、県の職員が直接出向いて対応しているということについては、大きな身体的・心理的な負担があると考えております。そういった中で、現在、過去からですけれども、行った職員に対して、その体・心に異常がある場合にお知らせをしてもらうように、行った方には働きかけ、お知らせをしております。そういう中で、早期の発見をして、早期の対応をしていくということをやっておりますが、これは今後とも続けていきたいと考えております。現状においてはそのような対応をしている中で、令和2年に3件ほど、このようなお知らせの中で相談があったことがございます。令和3年以降は、今のところ相談はございませんが、負担になる業務であることは間違いないので、今後とも、しっかりと窓口を周知して、異常がある場合の早期発見・早期対応に努めていきたいと思います。
記者:差し障りのない範囲で、この令和2年の3件というのはどういった訴えだったかを教えていただけますか。
知事:私のところでは、今、内容については、承知できておりません。
記者:早期発見、行った職員に対して早めに、ということは分かったのですが、そもそも負担を強いる業務であることは確かであって、それを何かカバーする手立てとか、国に求めることとかに関してはどうでしょうか。
知事:非常に朝早く出ていくこともあるものですから、そういうことをした場合にリカバリーをできるような、その後の業務の体制を、これまでも気をつけていますが、きちんと、十分な休養の後、復帰することを徹底する。それから、やはり何回もになると蓄積する負担があるということですので、できるだけ複数回というのは避けていくように、多くの人員が要るのですが、そういうようなローテーションのことをしっかり考える。やれることというのは、前から変わりはしないのですが、そういったものを徹底するということかと考えております。
【5.あなぶきアリーナ香川について】
記者:あなぶきアリーナ香川についてお伺いします。まず、今年、相当にいろいろあって、記憶も重なってしまっているところがあると思います。2月にオープンしましたあなぶきアリーナ香川、これでかなり高松駅前の表情ですとか、サンポートエリアの雰囲気がぐっと変わってきたように感じています。まず、このことについて、このアリーナができた効果というのを、知事がどのように受け止められているのか教えてください。
知事:アリーナは開館前から大きな集客、そしてそれに伴う周辺及び中央商店街までの人通りの増加、こういうことを期待しておりましたが、予想を超えての力を発揮していると考えております。これまでにも8月末時点で、ちょうど半年ぐらいですが、約46万人の方が来館したということであります。それから、このアリーナの開館に伴って、中央商店街の人通りも、まだはっきりしたデータまでは取っていないのですが、いろいろな方から、3割ぐらい増えた感じかというような声がたくさん聞かれますので、大きな効果があったのではないかと考えております。
記者:このあなぶきアリーナ香川なんですが、開館してからサザンオールスターズですとか、MISIAですとか、RIZIN、いろいろなビックアーティストのイベントが目白押しで、それが相当の話題を呼んで、全国から人が集まってくるというような現象が起こりました。とはいっても、やはりアリーナはあくまで体育館ですので、本来の目的としてスポーツイベントをやるべき場所というところというのはあると思うんですが、その辺りについてはどのように、今、考えられているかを教えてもらえますか。
知事:まず、6か月あまりの期間においてのメインアリーナの利用実績です。もともとこの"多目的アリーナ"という、この設置目的も考えてきておりましたが、多目的のメインになるのは、コンサートみたいなもの、それからスポーツ、それとMICE(会議、展示)でございます。それぞれ、メインアリーナの実績で、いわゆる準備期間というのは無しで、行われた日ということだけで言うと、コンサートが16日、スポーツが17日、それからMICEが18日。もちろんこれには前後の準備とか片付けとかがあるので、使っている期間は2倍以上になると思いますが、こんな形になっていまして、そういう意味では、当初の目的どおり、それぞれ多目的にバランス良く使われていると考えております。
記者:今度、地元バスケットボールチームの香川ファイブアローズが、来シーズンから、いよいよホームアリーナがあなぶきアリーナ香川に変わって、カテゴリー分けされる中で2番目のBワンというリーグにカテゴリー分けされて、あそこがいわゆるホームゲームという形になっていくわけなんですが、そのあたりについては何か、どのように期待されていたりとかという知事の気持ちなどがあったら教えてください。
知事:私はプレシーズンマッチの千葉ジェッツとの試合は見に行きましたが、ファイブアローズの試合のこれまでにはない盛り上がりといいますか、雰囲気といいますか、そういったものを感じました。これは香川におけるバスケットボールの大きな転換点に成り得るような可能性があると思いましたので、ファイブアローズの今後の分類で、Bリーグワンで、アリーナでの試合も増え、さらにその上も望めるような状況になってくる。そういう可能性を感じます。
記者:この前Bリーグワンになったときに、もしその上、一番上のBリーグプレミアになるにあたっては、今のあなぶきアリーナ香川の設備が少し足りなくて、VIPルームの数が足りないとか、そういうサイド的な、設備の増強が必要というようなことだったんですが、その辺りについては検討などをされているんですか。
知事:まだ具体にはないですが、そのお話はBリーグの協会会長からも直接お伺いしております。先ほどの、今後の大きな可能性がある話ですから、状況を見ながらですが、検討はその状況になればしたいと思います。
記者:来年になるとバスケットボールもあり、5月にはサザンに続いて福山雅治も来るというので、まだまだにぎわいが相当に続く状況になると思います。今までもそうなのですが、あのロケーションがSNSで広がって、1度行ってみたいということでファンが集まってくると、収容の問題が、どうしても駅を見ていると出てきます。飲食店がなくて、泊まるところがなくて、かなり離れた丸亀の方に行って泊まって、あるいはそのまま新幹線まで帰ってしまったとかという、いろいろな人が多分出てきていると思います。これで結構、経済的なロスが出ていると思うのですが、このあたりについては、今、どのように検討を進められているのかというところを教えてもらえますか。
知事:宿泊施設が、イベントの状況などによって、また、季節もあると思いますが、一時的にオーバーフローするような状況があるという話は伺っております。今の稼働状況なども見ながらですが、ぜひ民間投資の意向も、広めに、早めにキャッチして、今の状況が続いてほしいのですが、続いていくようであれば、ぜひそういう民間のホテルの誘致ということも頑張っていきたいと思います。
記者:アリーナが今年盛り上がりまして、瀬戸芸でいろいろな人たちが今までに入って、サンポート地区・駅前がものすごくにぎわってるところに、つい先日、丸亀町グリーンにポケモンセンターができて、今度こっちにもものすごいにぎわいが、今、出てきているということで、ある意味、今、ものすごく潜在的なチャンスがいっぱいあるような状況ができているのではないかと思います。こういう、収容ができないというような課題に関しては、解決していくことイコール街の発展になっていくというような形だと思うのですが、この辺りのチャンスをどんなふうに受け止められているのか、今後どう対応していきたいかというところを改めて教えていただけますか。
知事:おっしゃるとおり、この勢い、今の流れが続いて、さらに拡充していくようなことが続くということになれば、まさに今の宿泊施設は、少し十分ではないと思います。もう少し様子も見る必要があると思いますが、ぜひホテルの誘致についても、大事な選択肢として考えていきたいと思います。
記者:2月24日にオープンしたこのあなぶきアリーナ香川、もう半年ちょっとですが、香川県にとってどんな存在だと思われていますか。
知事:やはり、誘客能力が非常に優れている。これは、1つは形もあるし、あそこからの海の眺め、それと駅からの近さ、この3つがすごく威力を発揮していると思います。ぜひ、これを世界の中でも目印になるような施設に、今後、できるように、さらにもっともっと発信をして、世界の目印になるような施設にしていきたいと思います。
【6.暫定税率の廃止について】
記者:暫定税率の廃止なのですが、ガソリンの場合だと年末、軽油の場合だと来年の4月1日に廃止ということですが、まずこの廃止の受け止めをお聞かせください。
知事:今、非常に物価高が続いて、生活、そして中小企業中心に、企業の経営にも大きな影響が出ていると思います。ガソリンというのは、軽油も含めて、生活産業のかなり基礎的な部分になりますので、そういったガソリン・軽油価格が今回の措置で下がる、これは非常に今の経済状況・物価高の状況から見れば、望まれているものだと思います。
記者:ただ、こういった財源は、地方にとって大きな財源にもなっていると思うのですが、減収分がどのぐらいになっているのか、試算というのはあるのでしょうか。
知事:もちろんございます。今、数字がないので、後で担当からお知らせいたしますが、決して、何とかなるような額ではないので、これは必ず、地方の財源には影響がないような国の制度設計をお願いしたいと思います。
記者:全国知事会の方でも、恒久的財源の確保を求めていますが、今後、香川県として国にどういったことを求めていきたいとお考えですか。
知事:これまでの財源が経常的にちゃんと保持されるように、全国知事会とも連携して、しっかり求めていきたいと思います。
【2.瀬戸内国際芸術祭2025について】
記者:瀬戸芸について何点かお聞かせください。先ほど、知事のお答えの中で、課題として夏の暑さを挙げられていましたが、次回の開催のとき、夏会期のあり方について知事の考えを伺えますか。
知事:次回というのは白紙なものですから、それを前提でお聞きいただきたいのですが、いろいろな意見の中では、少しずらしたらとか、そういう意見も出てきているのは事実です。一方で、夏は皆さんの休暇や、お子さんの夏休みの時期とか、それなりにやはり見ていただくのに良い月でもありますので、そういったことを総合的に判断していかざるを得ないかと考えております。
記者:瀬戸芸というものの認知度が高まっていくにつれて、夏の暑さというのを避けるために、秋とかに集中してしまうような傾向というのが今回も見られたかと思いますが、そこについてはどう考えますか。
知事:まさに、そのような傾向はあったかと思います。今回も秋に少しシフトしているようなことが見受けられましたので、そのことも要素として考えながら、また、今後の検討課題だと思います。
記者:万博とのシナジー効果みたいなところというのを、開催前はかなり期待されていたと思います。今回、終わってから振り返ってみて、手応えみたいなものがありましたでしょうか。
知事:1つは、海外の方が日本にお見えになる場合に、万博というのが1つのきっかけになって、事前にいろいろと計画を立てられるときに、この瀬戸内国際芸術祭もかなり海外の知名度が高いものですから、万博があったからこのときに、ということで、海外の方が今回、非常に目立ちましたが、これは万博の1つ関連もあるかと思っています。それから、全体としてどのぐらい、万博に来た人で、併せて見ていただいたかというのは、分析はまだ十分できていないのですが、万博協会が協会のサイトを立ち上げていて、万博と関連した旅行商品についてアップできるということで、香川もしっかりやったのですが、中四国では、香川県が一番商品の売り上げが良かったというJTBからの報告もあって、そういった成果はあったかと思います。トータルで見てどうかというのは、もう少し見てみないと分からない状況です。
【7.「マンダリンオリエンタル瀬戸内」整備事業に対するふるさと融資制度の活用について】
記者:高松市のサンポートと直島の方で整備されているマンダリンホテルの整備事業について、先日、報道の方で、大体80億円規模での無利子融資の方針を固められたというようなお話がございました。この方針を固めるまでに至った経緯と、知事のお考えをお聞かせいただけたらと思います。
知事:これは、正確には、ふるさと融資制度の上限額が80億円というのがあります。「マンダリンオリエンタル瀬戸内」の事業主体である合同会社四国まちづくり&おもてなしプランニング(略称:SMOP)という合同会社がありますが、ここから県に対して、この融資を上限いっぱい使いたい、今年度、まず最初の1年目は28億円の借り入れをできないかという申し入れが県に来ました。県としては、マンダリンオリエンタルホテルの設置の意味合い、そして直接的に雇用の効果も大きいということで、このふるさと融資制度を活用する案件として適合性があるのではないかと考えております。このために、今週中には、この一般財団法人地域総合整備財団、ふるさと財団と呼んでいますが、国が所管する法人であるここに申請を行うという予定にしておりまして、そのふるさと財団で今度審査があって、決定していくということになる、こんな状況であります。県の姿勢についても、今、述べた中の公共性について「ある」と判断して持ち込むという、そういうことでございます。
記者:その公共性というのは、雇用の面、現在のサンポート地区のにぎわい創出といったところの面ですか。
知事:その両面です。直接的にはそういう雇用面がありますし、間接効果としては、世界に44か所しかない目印になるようなホテルですので、世界中の人が、これができることのブランド価値も大きいと思ってます。
以上
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