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公開日:2025年6月4日

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知事記者会見 令和7年6月2日(月曜日)

知事記者会見録

  • 日時:令和7年6月2日(月曜日)13時00分から13時35分
  • 場所:香川県庁本館9階県政記者室
  • 作成:広聴広報課

報告項目

  • 令和7年6月県議会定例会の招集について

質問項目

1.旧県立体育館の解体について
2.特定利用空港・港湾について
3.6月6日で公害調停成立から25年を迎えるにあたっての所感等について
4.「日本での大地震」のうわさの香港線への影響について

報告事項

知事:
【令和7年6月県議会定例会の招集について】
いつも大変お世話になります。今日もよろしくお願いいたします。まず私から、令和7年6月県議会定例会の招集について、お知らせをいたします。6月県議会定例会は、6月17日(火曜日)午前10時に招集する予定であります。当初提案する議案は、補正予算議案が1件、条例改正などの予算外議案が7件、合わせて8件を予定しております。内容といたしましては、高校無償化に係る補正予算や、県税の特別措置条例の一部改正などを予定しておりまして、現在、最終的な詰めを行っているところでございます。私からは以上です。どうぞよろしくお願いいたします。

質問事項

幹事社:
【1.旧県立体育館の解体について】
【2.特定利用空港・港湾について】
幹事社からは、2点質問がございます。まず1点目は、旧県立体育館の解体についてです。県教育委員会は、先月20日に、旧県立体育館の解体スケジュールや、入札の時期などを示しました。一方で、先月30日には、公益社団法人日本建築家協会から、丹下健三氏の主要な建築作品の1つで、優れた建物だ、などとして、延期や再検討を求める要望書が提出されました。そこで、知事の受けとめや、今後の進め方について、改めて伺いたいと思います。2点目は、特定利用空港・港湾についてです。国が有事に備えて、空港や港湾を指定し、平時から、自衛隊や海上保安庁の船舶や航空機が、円滑に利用できるようにする「特定利用空港・港湾」は、県内ではすでに高松港が指定されています。先月28日に、新たに高松空港が、特定利用空港の検討対象となったということが発表されましたが、これについて知事の受けとめを伺いたいと思います。また、検討対象となった理由について、空港の立地や整備状況が挙げられていましたが、国の今年度の予算に、高松空港のカテゴリー3に向けた調査費用が盛り込まれたこととの関連があるのか、また、国への申し入れの中に「民間の利用に配慮して、県民生活に影響が出ないようにすること」とありましたが、具体的にどのようなことを想定しているのか、伺いたいと思います。

知事:
ありがとうございます。私から、まず旧県立体育館の解体について、お話をさせていただきます。先日、同団体から、旧県立体育館についてのご要望を、教育委員会の方にいただいたことは、私も報告を受け、承知をしているところであります。旧県立体育館については、建物の劣化などもあり、地震に対する脆弱性から、安全性の確保が急ぐ課題となっております。そのために、解体の方針を固めまして、令和7年度当初予算において、解体工事の予算を計上して、工事に向けた手続きを、今、進めているところでございます。県といたしましては、安全性の確保を図るために、先月20日に、教育委員会・教育長から説明をさせていただいたスケジュールどおりに、引き続き、手続きを進めていきたいと考えております。一方で、建築家丹下健三氏が設計した、旧県立体育館の特徴や、価値を後世に伝えていくために、建物の現況や、建築当時の高い技術力を、丁寧に記録して参りたいと考えております。次に、高松空港の特定利用空港・港湾についてでございます。この5月12日に(※後段に訂正あり)、国の方から、地元の自治体である県と高松市・綾川町に対しまして、特定利用空港の候補として検討していることについてのご説明がございました。このご説明の中でも、指定をすることで、民生利用を主としつつも、自衛隊・海上保安庁の航空機・船舶の円滑な利用に資するよう、関係者間で連携して、自衛隊・海上保安庁による柔軟かつ迅速な施設の利用について、調整をする枠組みであるとお伺いしたところであります。県としては、国が管理する高松空港の運用を決めるものではございますけれども、県民の理解が得られるよう、丁寧な説明を行うことや、県民生活に影響が出ないように、民間利用に配慮することなどを、国に対し、申し入れを行ったところでありまして、今後とも、この申し入れの実践につきまして、求めて参りたいと思います。次に、カテゴリー3の調査との関係でございますけれども、カテゴリー3は、長年、香川県からも航空局に強く要望し、今回、調査費が配分されたわけであります。今回、高松空港が、特定利用空港の候補となる、このこととの関連性については、聞いておらず、承知していないところでございます。次に、申し入れが、具体的にどういう想定かということでございます。国からは、特定利用空港においては、自衛隊などの訓練による利用を、基本的には年数回程度、想定しているとお伺いしたところであります。なお、現在、高松空港では、自衛隊機の着陸回数は、年数回ほどと承知をしているところでございます。高松空港は、まだ、特定利用空港の対象候補になったということではございますけれども、仮に、特定利用空港になった場合に、このような訓練による利用に際しまして、例えば、訓練などのために、定期便の運航に支障が出るようなことのないようにしていただきたいという趣旨で、申し入れを行ったところでございます。私からは以上です。よろしくお願いします。

【2.特定利用空港・港湾について】
記者:特定利用空港の候補になったことについて伺います。高松港の特定利用港湾指定の際も話題にはなりましたが、今、県の方で、仮に指定された場合、メリットとデメリットというのは、どう整理されているのか、伺ってよろしいでしょうか。

知事:メリットとしましては、先日の防衛庁からの説明のとき、災害時の自衛隊の支援というのは、大きな災害のときにあるわけですけれども、自衛隊が高松空港の特性に、今まで以上に習熟しておいていただくことが、迅速・適切な対応に、非常にプラスになるのではないかという趣旨のお話がございました。その点については、私も、そういう面があるのではないかと考えております。それから、現時点で、デメリットだと特定するものはございませんけれども、1つの例として、先に申し入れを行いましたが、訓練などの使用によって、民間の定期便に影響が出るようなことがもしあれば、非常に大きなデメリットになると考えております。

記者:高松港の特定利用港湾の際にも話題になりましたけれども、有事の際にどういう扱いになるのかという議論がございます。国際情勢もかなり不安定な中で、特定利用空港に仮に指定された場合、攻撃対象になるのではないか、高松・香川が戦場になるのではないかというような声も、一部市民からは出ています。この点についてのお考えを伺ってよろしいでしょうか。

知事:高松港の場合と同様に、有事の時の扱いというのは、今回の特定利用空港・港湾の指定の有無にかかわらず、これまでと同様の扱いになると、高松港の時もそうでありましたし、今回もそのような説明を受けております。

記者:国はそう言っても、結局そこに自衛隊や海保の航空機等が実際に入るかどうかで、少なくとも戦略的な位置付けは変わると思うのですけれども、その点についてのご認識はいかがでしょうか。

知事:高松空港については、現在、年に数回程度、自衛隊機の着陸もあるわけですけれども、基本的には今回の指定の有無によって、今までの利用が変わるようなことはないという趣旨の説明をしていただいております。今回の指定によって、自衛隊の中での利用の状況が変わってくる、そういうものを目的とした指定ではないと理解しておりますし、そのように説明を受けております。

記者:実際の利用方法・手段も含めてではありますけれども、今のお答えは、基本的には今の運用が変わるかどうかという具体の話だったと思うのですが、潜在的な危険性のところのお考えを伺いたいです。

知事:今回、特定利用空港になって、平素から利用する時のいろいろな調整が事前に行われるということですけど、このことが、平素の利用に大きな変化をもたらしたり、そのことのみによって、その施設、高松空港が攻撃目標とされるリスクが大きくなる、このようなことではないと理解しております。

記者:基本的に国管理の施設ですから、国の判断というところではありますけれども、県民の安全安心な暮らしの確保というのは、自治体の責任にもなると思います。現状で、県民の暮らしや命を守るという意味で、香川県の首長として、どう責任を果たしていくおつもりなのか、伺ってもよろしいでしょうか。

知事:国に対しまして、今回の指定が、どういう趣旨で、どういう運用をするのか、丁寧に説明をしていただくことを強く求めていきたいと思います。それと、仮に現実に指定された場合、県民の生活に影響が出ないように、民間の航空機の利用に配慮することについても、強く求めていき、また、実際についても、きちんとウォッチしていくスタンスでおります。

記者:「ウォッチをする」というのは、何か今、具体的に想定されていることはあるのでしょうか。

知事:どのような運用になるかを、常に見ていくということです。

記者:まだ、現時点では候補に挙げられただけという話ですので、これから国の方でも議論が進められると思います。現状は申し入れの形での意見表明だと思うのですけれども、明確に反対ですとか、指定をしないでくれと申し入れるおつもりは、今のところおありなのでしょうか。

知事:現時点で、この指定について、反対とか、指定しないでほしいという意見を、国に対して申し上げる予定はございません。

記者:その話を聞いたときの、率直な知事のご感想といいますか、どのようにお感じになられましたか。

知事:災害も含めて、国の有事の場合を踏まえまして、できるだけ、自衛隊としての機能が円滑に進むように準備していくことが、この特定利用空港・港湾の趣旨であると、高松港の指定の際に感じておりましたので、やはり空と海ということで、今回、高松空港が対象になってきているのだなと感じたところでございます。

【3.6月6日で公害調停成立から25年を迎えるにあたっての所感等について】
記者:2000年6月6日に、香川県の豊島の公害調停が結ばれました。今度の6月6日で25年になります。1つの節目とお感じになる方もいらっしゃるでしょうし、池田知事がいらっしゃったときの話ではないかもしれませんけれども、知事としての御所感といいますか、豊島問題のことを振り返って、どのようにお感じかというのを教えていただけますか。

知事:私も、一昨年の3月に整地が完了した際にも、現地を訪問しまして、自分の目で、ここの地に産業廃棄物が不法投棄され、住民の方の生活を脅かすという、大変な事態を招いたことだというのを確認しましたし、住民の方とも話して、これがいかに大変なことだったかというのは、直接感じたところでございます。その上で、今年6月6日が公害調停から25年、ちょうど四半世紀になるということは、感慨深いものがあります。やはり、あれだけの不法投棄があり、長い年月がかかって、今も、地下水の環境基準が達成できてない。四半世紀を過ぎても、そういう状況になっているということを改めて思います。いかに同じようなことが繰り返されないように、しっかりとそれぞれの立場の人が守っていく、こういうことがされないように行動していく必要性を、改めて思います。

記者:民間の方々が、植生の回復でしたり、今も引き続き活動していらっしゃいますが、そのあたりはいかがでしょうか。

知事:ここの地を、元の自然豊かな美しい島に戻すために、いろいろな方に努力していただいており、非常にありがたいことであると感じておりますし、県としても、まだこの問題が終わったわけではないという認識に立って、しっかりと、最後まで取り組んでいくという気持ちになります。

記者:25年経ちますと、どうしても県の(中で)風化ですとか、そういうことが懸念されます。いろいろな事件とかにおいてもそうなのですが、県として、風化しないように、こういうことに努めていきたいですとか、そういうお考えはありますか。

知事:特に、廃棄物の不法投棄というのは、今でも、香川を含め全国で、事の大小はあるにせよ、起こり得ることであります。これからも不法投棄ということの罪深さをしっかり、広く、広報周知していく、いろいろなタイミングで、今回の豊島という重大な事案があった県の責任として、他のところ以上に、これからも不法投棄の罪深さをきちんと訴えて、周知していきたいと思います。

記者:豊島事件は、県政の失敗が被害を拡大させたと言えると思います。25年の節目ということで、県として、この事件からどのような教訓を意識し続けなければならないとお考えでしょうか。

知事:廃棄物の不法投棄というものが、これだけの大きな問題になるということを、この豊島の事案を受けて、香川県の職員や、先輩たちも含めて、身にしみていると思います。この教訓を、私たちや、その後ろに続く県庁の職員、そして県庁の職員だけではなく、県民全体に共有してもらいたいと思います。これからの行政において、不法投棄というのは、放置することによって、これだけのことになるわけですから、とにかく不法投棄をさせない、そして、そういうことがあったときに見逃さない、すぐに撤去をさせる・する、ということを、もう一度県庁内でも認識を共有しないといけない、常にそういうことをしていかなければいけない、そういう問題と思っております。

記者:処分跡地の一画に、知事も一昨年にオリーブの木を植えられて、石柱を立てられたと思いますが、「ともに一歩前へ」という言葉が刻まれています。どういう思いを込めてこの言葉にされたのか、改めて教えてください。

知事:「ともに一歩前へ」というのは、島の人たち、それから香川県民の皆様について「ともに」という意味で、思いを書きました。「一歩前に」というのは、この島で非常に重大な、あってはならない事案があったわけですけれども、それを乗り越えて、新しい豊島の将来に向けて、一歩踏み出していこうという思い、香川県民の皆様に対しても、この豊島についての新しい未来をみんなで一歩進めていく、そしていわゆる環境保全という面でも新しい一歩を進めていく、そういう思いで記させていただきました。

記者:その思いは今も同じですよね。

知事:はい。

記者:豊島のことに関連してなんですけれども、県庁内での職員・幹部の方々も含めて、当時のことを知る方はすごく少なくなっていると思います。県庁職員向けの研修も、年に1回、限られた人だけと伺っています。「忘れたい」というような島の人たちの考えも、もしかしたらあるのかもしれないのですが、今の県庁職員内での教育という部分において、この体制で十分だと、知事として考えられていますでしょうか。

知事:県庁職員の方で、この問題について、思いを持っていない職員はいないと思います。これだけの大変な事案でしたので、これからも、今の思いを繋げていくつもりでいると思います。それを形にするために、今、研修や、いろいろな機会で話題にするわけですけれども、より時間が経つことによって、引き継がれることの懸念というのは当然出てくるわけです。そうならないために、どういうことがいいのか。瀬戸内国際芸術祭も含めて、島に行くチャンスが、幸いにも増えてきております。やはり現地に行って、自分の目で見ていくということが大切だと思いますから、県庁の職員は一番ですけれども、県民の方もできるだけ島に訪れて、こういう事案もあったということを、自分の目で見て感じていただくようなことを、今後増やしていかないといけないかと思っています。

記者:今の教育という意味で、これから知事の思いで、増やしていったり、強化していくというようなお考えは、今のところないですか。

知事:そうですね。豊島だけでなく、島の今後の課題というのは、かなり山積していると思います。そういう中で、できるだけ島へ皆で行こうという話は、就任当初から事あるごとにしておりますし、それは県民に対しての呼びかけでもあります。まだまだ十分ではないと思いますが、具体化を1つ1つ図っていきたいと思います。

記者:一方で、県外残土等、県外からも今後少しずつ受け入れを、ある程度の持ち込みだったりとかの部分で、緩和されていくと思いますが、不法投棄の監視体制については、何か具体的な考えはありますか。

知事:県外のものについて、仮に、安定型の産業廃棄物で必要性があって、という場合に、必ず職員が目で確認をして、その後の検査体制も、これまでの基準以上のものを行いながらということを考えておりますし、それを実践していきたいと思います。不法投棄のパトロール体制については、香川県の場合、こういうこともありましたので、今やれる最大限のことをやっておりますけれども、改善したり、いろいろな新しい技術であったり、いろいろな方の手をお借りするとか、日進月歩で、パトロールについても改善の可能性はあると思います。引き続き改善しながら、しっかりと、不法投棄を行われないようにしていきます。

【2.特定利用空港・港湾について】
記者:高松港が対象となったという報告・説明があったタイミングで、今回の高松空港の説明というのは、事前にありましたか。

知事:ございません。今回初めてであります。

【4.「日本での大地震」のうわさの香港線への影響について】
記者:現在、毎日運航している高松-香港線についてです。香港で「今年の夏に日本で大災害が起きる」という噂が拡散されている状況で、鳥取県等では減便に向けて協議が始まっている事態があります。香港エクスプレス航空から減便などの連絡があったり、搭乗者数に影響があれば伺いたいと思います。

知事:まず、減便のお話は、現時点ではございません。搭乗予約の動きについては、少し、通常よりも鈍ってきているというお話は聞いております。そういう状況ですので、私どもの方から、香港エクスプレス様に、今回の話は全く事実無根の内容であって、今までどおり安心して香川にお越しくださいと、これからお伝えしたいと思います。

記者:現時点でされたというわけではなくて、今後ですか。

知事:はい。直ちにしたいと思います。

記者:改めてなのですが、こういった噂による影響も出始めているということで、知事としては、この受けとめと、今後の対応についてどのように臨みたいでしょうか。

知事:事実無根のことが広がるというのは、大変怖く、注意しないといけないことだと思います。責任あるところから関連するところへ、「違う」ということを迅速に伝えることが、一番、事実でない情報の広がりを防ぐと思いますので、注意しながら迅速に動いていきたいと思います。

記者:「関連するようなところ」というのは、国ということですか。

知事:そうではなくて、まずは減便の話もあるので航空会社、その後の状況によっては、旅行会社や関連するところに、事実無根だということを、県から、しっかりと伝えていきたいと思います。

記者:予約率が通常よりも鈍ってきているということですが、具体的にどの程度、何か数字等でオープンにしているものはあるのでしょうか。

知事:今の時点の数字では、まだ搭乗率に影響が出ていないのですけれども、直近のこととして、少し予約の入りの勢いが落ちているということを、香港エクスプレス様から聞きました。

記者:今後は香港エクスプレスに事実無根であることを伝えていきたい、ということですけれども、いつまでにそれを実行するのか、具体的なスケジュールは決まっていますか。

知事:直ちにしたいと思います。

【2.特定利用空港・港湾について】
記者:27日の説明会で、国から、高松空港のインフラ整備の面で、特定利用空港に指定した際に支援する、といった話はありましたか。

知事:ございませんでした。

 

【2.特定利用空港・港湾について】
(※)日付を読み間違えまして、5月27日に、国から県・高松市・綾川町に対しまして、ご説明があったところでございます。お詫びして訂正をさせていただきます。

 

以上

 

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