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公開日:2020年12月10日

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放射線部

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放射線部

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一般撮影検査

 レントゲン写真と呼ばれる一般撮影は、胸部(肺)や腹部、全身の骨を撮影する検査です。一般撮影は他の検査に比べて、最も手軽に画像情報を得ることが出来ます。コンピュータ画像処理システムに、CRシステムを採用しています。コンピュータ画像処理をすることで、低被ばくで高画質な画像を提供しています。

CT検査(Computed Tomography:コンピューター断層撮影)

 X線CTとは、X線を発生するX線管球とその量を測る検出器が、体の周囲を高速で回転しながらX線を照射し、体を透過したX線量の差をデーターとしてコンピュータで処理を行って診断画像を作成する装置です。体軸方向に複数の検出器を配置するマルチスライスCTは、短時間で広範囲の撮影が可能になり、より高画質な再構成画像や3Dの作成が可能になります。高齢者や小児など息止めが不十分な場合でも、画質の低下が少なく良い画像を得ることが出来ます。また、放射線被ばくを低減してより良い画像を提供するように努めています。
 当院では、64列マルチスライスCTを使用して全身を検査しています。造影剤を使用することで、病変の存在、形態や性状などをより詳しく調べることが出来ます。最近では、マルチスライスCTを使用することで評価することが難しかった冠動脈(心臓の血管)を診断することが可能になりました。心臓カテーテル検査と比較して、体の負担が少ない検査です。また、内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)の早期発見のために開発され内臓脂肪面積計測ソフト(SlimVision)を使用して、腹部のCT画像から簡単に内臓脂肪面積を計測できます。

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MRI検査(Magnetic Resonance Image:磁気共鳴画像)

 MRI装置は、強い磁気と電波を利用し、体内の水素原子の信号をコンピュータで画像化する装置です。Ⅹ線を用いずに撮影するため、放射線被ばくがありません。MRI検査の欠点として、非常に大きい音がして時間がかかります。また、閉所恐怖症の方は検査ができない場合があります。
 検査前の注意点として、原則金属は持ち込めません。具体的に持ち込めないものは、補聴器、入れ歯、人工内耳、ヘアピン・ネックレス・ピアスなど装飾品、時計、携帯電話、財布、キャッシュカード、駐車券、エレキバン、カイロ、磁気バンド、コルセットなどあります。また、従来型の心臓ペースメーカーを埋め込んでいる患者様は検査出来ませんでしたが、最近では条件付きMRI対応の心臓ペースメーカーも使用されているため、MRI検査を行うには事前に確認が必要です。
 脳外科分野での特徴として、早期の脳梗塞を発見するには最適です。また、脳出血につながる動脈瘤は、造影剤を使わず簡単に調べることができます。当院では、脳ドックによる精密検査を行っています。自覚症状がない脳の病気を早期発見できることがあります。また、早期アルツハイマー型認知症の診断を支援するためのソフト(VSRAD)を導入しています。
 整形外科分野での特徴として、腰椎の圧迫骨折や股関節(大腿骨頸部)のわかりにくい骨折を診断するには最適です。また、膝関節の半月板損傷や肩関節の腱板損傷に使用されています。/p>

X線TV検査

 X線-TV装置は、リアルタイムに動きや状態を動画として確認しながら、最適なタイミングの画像を撮影することが可能な装置です。当院では、FPD搭載型X線-TV装置を使用することで被ばくを低減しています。
消化器内科分野では、食道や胃などの上部消化管検査や、大腸などの下部消化管の検査を行っています。内視鏡と組み合わせた検査など幅広い検査が可能です。
 外科分野では、手術後の確認をする造影検査や排便造影・排便訓練など様々な検査に利用されます。排便造影は、排便困難や残便感の原因を調べる検査です。また、排便訓練は造影剤が入った風船を使って、排便障害の症状を改善する目的で行われます。
 整形外科分野では、関節注射や整復に利用されています。
 その他では、食べ物を安全に飲み込むことが出来るかどうかについて、透視検査を利用して評価する嚥下造影検査を行っています。誤嚥などを起こす患者様に対して胃瘻を増設したり、交換を行ったりしています。

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乳房撮影検査

 マンモグラフィ(乳房X線撮影)は、乳がんの初期症状の微細な石灰化や腫瘍の有無、大きさや形などを写し出すことができます。乳房を挟みながら圧迫して、上下方向から1枚、左右方向から1枚(片方で合計2枚・両方では合計4枚)撮影します。圧迫の際に痛みを伴うことがありますが、痛みの感じ方は人によって違います。検査全体は10分程度かかりますが、圧迫をしている時間は数十秒です。生理前の1週間を避けると痛みが少ないようです。心配・不安な場合は、診療放射線技師に相談して下さい。
 圧迫の効果には、1.画質の向上、2.被ばく低減、3.動きによる画質の低下防止などがあります。

血管造影検査

 血管造影検査は、カテーテルと呼ばれる細い管を血管内に挿入し、カテーテルを介して目的の部位に造影剤を注入し、撮影することによって血管の形状や病変部位などを診断します。また、このカテーテルを使用して、細くなった血管を拡げたり、血管自体を詰めたり、病変部位に薬剤を入れたりする治療もあわせて行うこともあります。

  • 心臓カテーテル検査
     全身に栄養や酸素を含んだ血液を送り出すポンプの役割をするのが心臓です。コレステロールがたまったり、動脈硬化が進んだりすると心臓の血管が狭くなり、心臓の筋肉に送り込まれる血液が不足します。さらに細くなった血管に血栓などが詰まったりすると心筋梗塞が起こり、緊急治療が必要となります。心臓血管造影検査は、心臓の血管(冠動脈)の状態を把握して、治療が必要かどうかを判断します。治療が必要な血管には、バルーン(風船)治療やステント(筒状の金属)挿入術を行い、血流の再開を図ります。
  • アブレーション治療
     心臓が規則正しく収縮し、血液を送り出すためには、電気的な刺激(興奮)が正しく伝わることが必要です。しかし、この刺激に障害が生じると、心臓の収縮運動が乱れ、脈の間隔や強さの異常となって現れます。(不整脈)カテーテルアブレーションとは、カテーテルを使用して不整脈を引き起こす異常な部分を焼灼して、正常な心臓の動きに戻す方法です。
  • ペースメーカー治療
     心臓ペースメーカーは、心臓の鼓動が途切れたり、一定以上の間隔を超えてしまったりすると、それを自動で察知して電気刺激を心臓に送り、心臓が収縮することを助けます。また、ペースメーカーの電池は寿命がくれば交換が必要で、種類により異なりますが、およそ5~10年で交換が必要です。従来型ペースメーカーはMRI検査を出来ませんでしたが、最近ではMRI検査が可能な条件付きMRI対応型のペースメーカーが使われるようになってきています。

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骨密度測定検査

 骨密度とは骨の強度を表す指標で、骨に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分の量です。女性の場合は、更年期をむかえると骨を維持する女性ホルモンの低下によって、男性よりも骨密度が急速に減少することが知られ ています。女性ホルモンの欠乏は骨粗鬆症の大きな要因です。
 DEXA法(二重エネルギーエックス線吸収測定法)とは2種類のエネルギーの放射線を検査部位に当て、透過したそれぞれの放射線のエネルギーの減衰から骨密度を測定する方法です。信頼性の高いDEXA法を用いて、主に腰椎と股関節(大腿骨頸部)の骨密度検査を行なっています。測定から解析まで10分程度で終わります。

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