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公開日:2020年12月10日

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平成22年11月県議会定例会提出議案 知事説明要旨

ただいま上程された議案の説明に先立ち、4点について御報告いたします。

第1点は、財政運営計画についてであります。

本県の財政については、今年度、地方交付税等の増額により一般財源総額は増加すると見込まれますが、三位一体改革以降、削減された額と比べると少額であり、依然として厳しい状況が続いております。

今後におきましても、少子高齢化の進行に伴う社会保障関係経費の増額などが見込まれる一方、国・地方を通じた債務残高が増え続けるとともに、人口減少や少子高齢化の進行等に伴い、地方交付税等の財源見通しは、楽観できる状況になく、何らの対策も講じなければ、平成23年度以降収支不足が見込まれているところであります。

こうしたことから、県民生活や県内経済への影響等を十分踏まえた上で、現時点で可能と考えられる歳入確保策及び歳出削減策を講じ、収支均衡を図るとともに、中長期的観点から持続可能な財政構造への転換に向け努力していくことが必要であると考えております。

加えて、来年度から、次期総合計画に基づき、「元気の出る香川」、「安心できる香川」、「夢と希望あふれる香川」を実現するため、新たな施策を積極的に実施することが必要であります。

このような課題に的確に対応し、計画的な財政運営を行っていくため、先般、「財政運営計画」の素案を取りまとめたところであります。

「財政運営計画」につきましては、今後、県議会などからの御意見を十分に踏まえた上、最終の結論を出してまいりたいと考えております。

第2点は、来年度の予算編成についてであります。

私は、むだを省き、効率的な行政運営に努めながら、「元気の出る香川」づくりをはじめとする施策により、経済が活性化し、雇用が拡大することが、財政健全化に向けての基本的な方策であり、中長期的には、「安心できる香川」づくりにより、子育て環境等の整備を行いつつ、「夢と希望あふれる香川」づくりにより、定住・交流人口を増やしていくことが、財政状況を好転させるために必要であると考えております。

平成23年度の予算編成は、こうした考え方の下、財政健全化に向けた取組みを進めながら、施策の選択と集中を徹底し、経済・雇用対策、地場産業や中小企業の振興、特色ある農林水産物の生産拡大、企業誘致、県産品の振興や拠点都市機能の拡充など「元気の出る香川」、また、安心して子どもが育てられる環境づくり、地域医療の充実、交通安全対策、環境の保全、災害や渇水に強い県土づくりなど「安心できる香川」、さらには、教育の充実、文化芸術やスポーツの振興、観光振興など「夢と希望あふれる香川」を実現するための大きな第一歩を踏み出すものとしてまいりたいと考えております。

なお、「財政運営計画」は、現段階では、最終的な決定には至っておりませんが、来年度予算編成に当たりましては、作業日程との関連がありますので、先般取りまとめた素案を踏まえ、進めてまいりたいと考えております。

第3点は、高松-上海間の国際定期航空路線の開設についてであります。

今月1日、高松空港振興期成会を代表し、私自らのトップセールスの一環として、上海の春秋航空有限公司の王(わん)董事長(とうじちょう)を訪れ、高松-上海間の国際定期航空路線の新規開設に向けて、直接会談いたしました。

その会談の結果、春秋航空有限公司と高松空港振興期成会は、高松-上海間の定期航空路線について、来年3月末の開設に向け、相互に協力して準備を進めることで、意見が一致したところであります。

中国は、弘法大師空海や大平正芳先生をはじめ、陝西省との友好交流など、香川とはゆかりの深い地であります。高松-上海線が開設された場合には、県経済の発展や県民生活の利便性向上、さらには両地域間、ひいては両国間の交流の拡大につながるものと考えているところでありますが、種々の条件についての交渉の詰めはこれからであり、引き続き、高松空港振興期成会を中心として、関係機関と協力しながら、新規路線開設が実現できるよう、全力で取り組んでまいりたいと考えております。

また、高松-上海線の開設を契機として、中国からの観光客の皆様にできるだけ県内に滞在していただき、また、何度でも訪れていただくなど、本県経済の活性化に資するよう、関係市町や観光関係団体、民間事業者の皆様とも連携を強化し、きめ細かな受入態勢の整備に努めたいと考えております。

第4点は、瀬戸内国際芸術祭2010についてであります。

直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島と高松港周辺を舞台とし、梅雨明け直後の青空が輝く7月19日海の日に開幕した瀬戸内国際芸術祭は、105日間の会期中、国内外から、当初見込みの3倍を超える93万8千人の方々の御来場をいただき、全国的な反響の中、10月31日に無事終了いたしました。この成功は、県議会をはじめとする県民の皆様のご理解、ご支援と、関係の皆様の多大なるご尽力の賜物であると考えている次第であり、心から厚く御礼申し上げます。

瀬戸内国際芸術祭は、「海の復権」をテーマに掲げ、現代アートをきっかけとして、過疎高齢化が進む瀬戸内の島々に、往時の活力を取り戻すことを目的に開催されました。美しい瀬戸内海を船で巡りながら、島の自然や文化に溶け込んだアート作品を体感するという、これまでにない新しい芸術祭のスタイルや、島民の皆様やボランティアサポーター「こえび隊」などの暖かなおもてなしの心が、来場された多くの皆さんに感銘を与え、様々な人々との交流が生まれたことは、大変意義深く、芸術祭の大きな成果のひとつであったと考えております。

今後は、この芸術祭の開催で得られた貴重な経験とご縁を生かし、瀬戸内の海と島の活性化、ひいては地域全体の発展につなげてまいりたいと考えております。

さて、今議会に提案した議案は、平成22年度一般会計補正予算議案など32議案であります。

第1号及び第2号の補正予算議案について、その主な内容を御説明いたします。

まず、上海定期路線開設に向けた準備として、路線のPRなどを実施するとともに、中国から多くの観光客が来県していただけるよう、中国人観光客向けキャンペーン活動や受入態勢の整備などを行うものであります。

また、平成23年4月に、香川県立高松高等技術学校と香川県立丸亀高等技術学校を統合し、香川県立高等技術学校として1校2キャンパス制に再編するとともに、訓練科の見直しを行うことに伴い必要な経費を追加するものであります。

このほか、香川県県民ホールなど18施設の管理について、来年度から5年間、引き続き指定管理者への委託を行うことに伴い、債務負担行為の追加設定を行うものであります。

第3号議案、第5号議案及び第7号議案は、人事委員会勧告の趣旨等を踏まえ、期末・勤勉手当の支給割合の引き下げや給料表の改定を行うとともに、一般職の職員の給与の減額措置について、今年度の人事委員会勧告に伴う給料及び期末・勤勉手当の減額分相当を現在の給料のカット率から緩和するものであります。

第4号議案及び第6号議案は、特別職の職員の給与に関する法律の改正等を踏まえ、特別職の職員及び教育長の期末手当の支給割合を引き下げるものであります。

第8号議案は、外国の地方公共団体の機関等に派遣される一般職の職員の給与について、基準とすべき国の派遣職員の給与が改正されたことに伴い、派遣期間中の給与の支給割合の下限を撤廃するものであります。

第9号議案は、香川県立高松高等技術学校と香川県立丸亀高等技術学校を統合し、香川県立高等技術学校として1校2キャンパス制に再編するため、学校の名称等の改正を行うものであります。

第10号議案は、平成23年度から、市町立小学校に指導教諭を置くことに伴い、必要な改正を行うものであります。

第11号議案は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令の一部改正により、店舗型性風俗特殊営業として規制する営業の形態が追加されたことに伴い、その禁止地域を定めるものであります。

第12号議案ないし第29号議案は、香川県県民ホールなど18施設の指定管理者を指定するものであります。

第30号議案は、平成23年度において香川県が発売する全国自治宝くじ及び西日本宝くじの総額を定めるものであります。

第31号議案は、香川県道路公社の解散に同意することについて、第32号議案は、香川県住宅供給公社を解散することについて、議会の議決を得ようとするものであります。

以上、提案いたしました議案につきまして、その要旨を御説明いたしましたが、議員の皆様方におかれましては、御審議の上、御議決賜りますようお願いいたしまして、説明を終わります。

提案理由(平成22年11月県議会定例会)(PDF:125KB)

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