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令和8年2月県議会定例会の開会に当たり、県政運営の所信及び令和8年度当初予算の概要と主要施策などについて御説明させていただき、議員各位、県民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと思います。
昨年、2025年は、香川県の発展の新しい扉が開いた年であったと思います。
昨年2月に開館した中四国最大規模の県立アリーナでは、本県では観ることのできなかったイベントなどが次々に開催され、これまでに60万人を超える来場者がありました。そして、昨年12月には、ベルサイユ賞「世界で最も美しいアリーナ」の最優秀賞を受賞し、世界からも注目されております。
また、6回目を迎えた瀬戸内国際芸術祭では、さぬき市、東かがわ市、宇多津町を新たな会場とするなど、春・夏・秋会期を通して国内外から延べ108万人余の方々が訪れ、世界的な芸術祭として確固たる地位を築いてきております。
さらに、全国高等学校総合文化祭が34年ぶりに本県で開催されました。全国から約2万人の高校生が訪れ、日々重ねてきた努力と培った技能を香川で存分に発揮し、多くの県民の皆様に元気を届けてくれました。
この新しい扉の入口から、着実に発展の歩みを進めてまいりたいと考えております。
さて、我が国の経済は、緩やかな回復局面にありますが、賃金の伸びは物価上昇に追い付かず、食料品を中心とした物価上昇により、個人消費は力強さを欠いているとされています。本県においても、設備投資は伸びているものの、県民や事業者の皆様が本格的な景気の回復を実感するまでには至っていないと認識しております。こうした現状に対し、国の総合経済対策に呼応した補正予算を昨年末に県議会に御議決をいただき、まずは、その効果をできるだけ早く県民や事業者の皆様に届けられるよう事業執行に努めているところであります。
本県人口は長く減少傾向にあります。その中でも15歳から24歳の若年層の人口が減少する中において、進学や就職のタイミングで若者が本県を離れることなどにより、若年層の転出超過数が年々増加していることが大きな課題となっております。若者が減少するこの状況を打開しなければ、本県を持続的に発展させるための活力が失われてしまいます。そのため、これまでにも増して大胆な定住政策を講じていかなければなりません。
一方、こうした中、令和7年の香川県人口移動調査結果において、昨年の出生数が令和6年と同数となる5,175人と、4年ぶりに対前年からの減少を脱することができ、少し明るい兆しもあります。このまま増加に転じていけるよう、市町や事業者の皆様と一緒になって粘り強く子育て環境の整備などに取り組んでまいります。
さて、来月には初のかがわマラソンが開催されます。県内外からの大勢のランナーをおもてなしの心を持ってお出迎えし、香川の良さをアピールしていきたいと思います。
また、香川の良さを県民の皆様と共有し築き上げていくため、今年から12月3日を「香川県民の日」として創設したいと考えております。香川で生まれ育ち、香川で活躍している方や、香川に来られて活躍している方、また香川で生まれ育ち、国内外で活躍されている方など、お年寄りから子どもまで、誰もが誇れる香川づくりにより一層取り組んでまいります。
私たちは、先人が苦難の時代にあっても、よりよい未来を目指し、たゆみない努力と情熱によって築いた礎の上に立っています。これをさらに磨き上げ、次の世代に引き継いでいく責任が私たちにはあります。
今年の干支は、丙午(ひのえ・うま)であります。「丙(ひのえ)」は、「陽の光が万物を照らし、植物が目に見えて大きく広がる状態」を、「午(うま)」は、「エネルギーが頂点に達し、力強く躍動する様」を意味します。
これまで蓄えてきたエネルギーを力強く発散し、不断の取組みを確かな実りへとつなげる、この佳き年の巡りに臨みまして、2026年は、拓かれた県勢発展をさらに確かなものとすべく、県議会はもとより、県内の8市9町との緊密な連携の下、全力で取り組んでまいりますので、引き続き議員各位の格別の御理解と御協力を心からお願い申し上げます。
それでは、上程されました当初予算案について御説明いたします。
令和8年度の当初予算は、令和7年度に引き続き、未来投資枠を設け、本県が将来に亘って発展していくために、今、取り組むべき4つの柱に軸足を置き、重点的に予算を配分しました。具体的には、出生数の反転や若者・女性の県内定着促進などの「住み続ける香川づくり」、企業誘致のさらなる促進や担い手確保による農林水産業の振興などの「稼げる香川づくり」、サンポート高松地区のにぎわいづくりとそのにぎわいの県下全体への波及などの「にぎわいの創出」、南海トラフ地震や頻発する自然災害に備えた「防災・減災対策」に取り組んでまいります。
その結果、令和8年度一般会計の当初予算の規模は、歳入面では、好調な法人業績により法人事業税などの増収が見込まれることから、県税収入は過去最高の1,414億円を見込み、歳出面では、未来への投資を積極的に行うことなどにより、24年ぶりに5千億円台となる総額5,221億円余、前年度と比較しまして約255億円の増となります。
それでは、以下、令和8年度の主要な施策について、総合計画の3つの基本方針、17の重点政策に沿って申し上げます。
第1は、「県民100万人計画」についてであります。
まず、「『子育て県かがわ』をつくる」については、早期に出生数減少の流れを増加へと反転させるために、これまでの取組みに加え、「かがわで暮らしたい」「出会い・結婚したい」「こどもを生み育てたい」という希望の実現を応援する総合的な対策を、県内市町や民間企業と連携し進めてまいります。
まず、「かがわで暮らしたい」の実現に向けては、高校生に対して、授業の一環としてライフデザインの重要性を学ぶ講座を開催するとともに、若者に対し、インターンとして、職場だけでなく子育て家庭を訪問し、家事や育児を手伝いながら仕事と子育ての両立体験ができる機会を提供してまいります。
次に、「出会い・結婚したい」の実現に向けては、県内の若者が主体的に企画した、自然な出会い・恋愛のためのイベント等を開催するほか、かがわ縁結び支援センターにおいて開設10周年を記念して新規会員獲得キャンペーン等を実施してまいります。
さらに、「こどもを生み育てたい」の実現に向けて、まず経済的負担の軽減として、国による高校授業料の無償化や小学校給食費の抜本的な負担軽減に加え、子ども医療費支給事業や第3子以降の中学校の給食費の負担を軽減する取組みを、市町と協調し、引き続き実施してまいります。
子育て拠点の充実として、地域の子育て拠点である「かがわ子育てステーション」において、新婚家庭などに対してライフデザイン講座や乳幼児とのふれあい体験会を実施するなど、より一層の利用促進を図るほか、新たに、乳幼児や児童の預かり、送迎等の子育てに関する援助活動、いわゆるファミリーサポート事業の利用料金引下げやボランティア報酬引上げを行う市町に対して補助を行うとともに、県内の店舗等を対象とした子育て応援のための環境整備支援補助金を創設します。
また、保健・医療の充実として、若い世代が性と健康に関する正しい知識を持ち、将来の妊娠・出産も見据えて健康管理を行う「プレコンセプションケア」を推進するため、高校生への出前講座などを行ってまいります。
そして、出生数減少の流れを増加へと反転させるため、市町の創意工夫を凝らした取組みを総合的に支援する交付金を創設いたします。
次に、「教育の充実」については、教育委員会との緊密な連携のもとに各種の取組みを進めてまいります。
まず、中学校での35人学級の継続と小学校における教科担任制の充実により、香川型教育指導体制を着実に推進するとともに、さらなる少人数学級編制や複数学級担任制などの小中学校における新たな指導体制の研究を進めてまいります。
また、教員業務支援員、部活動指導員などを配置する市町への支援や、教員の負担軽減、特別支援教育の指導体制の充実に向けた人員配置など、学校現場の教員を支える体制の充実・強化に引き続き取り組んでまいります。
学力向上の取組みについては、思考力、判断力、主体的に学習に取り組む姿勢などを総合的に育成するため、新たに、県内の起業家等と連携して地域課題の解決策を探究する実証研究を実施してまいります。
また、いじめ・不登校や高校中退などへの対応として、すべての学校においてスクールカウンセラーなどの効果的な活用、校内サポートルームの充実などに取り組むとともに、外国人など日本語指導の必要な子どもへの支援など多様な課題に対応してまいります。
また、高校教育に対するニーズが多様化する中で、今後の県立高校のあり方について議論を進め、「魅力あふれる県立高校推進ビジョン」の改定に向けた検討を行うとともに、新たに、県内外の生徒に選ばれる学校づくりを進めるため、各校において特色ある教育プログラムに取り組み、各校が持つ魅力を効果的に発信してまいります。
さらに、全国からの生徒募集を行う「せとうち留学」の充実に向けて、生徒寮整備などについて、具体的な検討に取り組んでまいります。
東讃地域に整備する統合高校については、令和12年4月開校に向け、造成工事や建築実施設計などを行うとともに、県立高校の老朽化や特別支援学校の教室不足への対応について計画的に進めるほか、県立学校体育館などの空調設備の整備にスピードを上げて取り組んでまいります。
次に、「女性や高齢者、障害者が活躍する社会づくり」については、4月に開所する香川県男女共同参画センター「ふらっとぴあ香川」を拠点として、若者や女性から選ばれる香川を目指し、地方に根強くある、固定的な性別役割分担の無意識な思い込み、いわゆるアンコンシャス・バイアスの解消などに取り組んでまいります。
また、就職・移住支援センターや県内2か所に設置している「かがわ女性・高齢者等就職支援センター」において、女性や高齢者等の新規就業支援をきめ細かく行うほか、県内企業の障害者雇用促進を図るため、専門のアドバイザーによる企業側の支援ニーズに応じた個別支援などに取り組んでまいります。
すべての県民が生涯において健康をより長く享受し、元気に活躍することのできる「人生100年時代のフロンティア県」の実現に向けては、健康寿命の延伸が不可欠であることから、これまでの取組みに加えて、新たに、働き盛り世代が職場の中で自然と身体を動かせるよう、企業と連携して「スニーカービズキャンペーン」に取り組んでまいります。
また、県内唯一の栄養士養成校である香川短期大学の協力を得ながら、健康課題に応じた推奨メニューの開発や食を通じた地域での健康づくり支援体制の構築を進めてまいります。
認知症の危険因子の一つである加齢性難聴については、来年度、介護予防教室などの参加者を対象に補聴器の購入補助を行うこととし、認知症のリスク低減への効果が期待される補聴器の適切な使用に向けて、早期受診についての普及啓発に加え、適切な補聴器選定と調整を行う体制の強化に取り組んでまいります。
また、今後、ひとり暮らし高齢者の社会的孤立などが増加することが懸念されておりますことから、モデル事業として、行政が持つ各種リストなどを活用して、ひとり暮らし高齢者などを把握するとともに、地域の多様な主体による見守り活動の体制を強化してまいります。
加えて、その方に応じた行政サービスが受けられるよう各種手続きのサポートなどを行う社会福祉協議会を支援するとともに、自分の親戚関係や財産関係を周囲に伝えるための「終活ノート」の書き方・保管についても、市町と連携して推進してまいります。
次に、「安心できる医療・介護体制を構築」については、医療ニーズが変化し、医療資源が限られる中で、本県医療の持続可能性の確保に向けて、病床機能の分化・連携や在宅医療の推進などに積極的に取り組んでまいります。
また、救急医療につきましては、搬送件数全体の抑制に向けて、救急車を呼ぶ前の救急電話相談事業を推進するとともに、救急医療機関に対して受入れ体制の強化を助成するなど、救急医療体制の充実・強化に取り組んでまいります。
医療人材の確保につきましては、地域枠の医学生を対象とした県内医療機関への勤務によって返還免除される修学資金の貸付けについて、対象者を拡充するなど、医師確保に取り組みます。また、看護職を目指す学生の修学支援など、看護職員の育成・確保を図ってまいります。
介護人材を安定的に確保するために、介護支援専門員、いわゆるケアマネジャーの実務研修受講者などに対し、新たに、受講料減免などの支援をしてまいります。
また、介護施設などに対し、外国人介護人材の受入れ環境整備や、海外で実施する外国人材確保の取組みを助成するなど、外国人介護人材の受入れを支援してまいります。
県立病院においては、「第4次県立病院中期経営目標」に代わる新たな経営指針を策定し、病院事業管理者のもと、より一層の経営改革に取り組み、県民の皆様から求められる医療を安定的、継続的に提供してまいります。
次に、「災害や渇水に強い県土をつくる」についてであります。
南海トラフ地震などの大規模災害から県民の生命・財産と安全な暮らしを守るためには、自助・共助・公助が一体となって防災・減災対策を推進していくことが重要であり、昨年9月に公表した香川県地震・津波被害想定などを踏まえ、ハードとソフトの両面から対策を着実に推進し、災害に強い県土づくりに取り組んでまいります。
地震・津波対策として、海岸堤防や河川堤防などについて、地震・津波対策海岸堤防等整備計画に基づき、Ⅰ期計画に引き続き切れ目なく着手したⅡ期計画区間の整備を進め、さらなる安全性の向上に努めてまいります。また、発災時に救命活動や物資輸送を円滑に行うためには道路機能の維持・確保が重要であることから、国道11号の4車線化や空港連絡道路の整備、緊急輸送道路の無電柱化、信号柱の耐震性向上による倒壊・道路閉塞リスクの低減などに取り組みます。
民間住宅の安全対策については、一般的な耐震診断を2千円の自己負担額で実施できるよう補助制度を拡充し、耐震化を一層促進するとともに、老朽化して危険な空き家の除却支援を引き続き実施します。また、空き家を公的住宅や事業所として利活用する市町を支援するなど、空き家の有効利用を図ります。
また、家庭や幼稚園などにおける家具・備品への固定器具の取付けなどを支援するとともに、地震火災の半数以上を占める通電火災の防止に効果的である感震ブレーカーの設置についての普及啓発に取り組んでまいります。
災害時における避難所の生活環境の維持・改善につきましては、新たな被害想定によって不足する避難所関連物資を整備してまいります。また、男女共同参画の視点を取り入れた避難所運営を行うため、女性防災リーダーの養成に取り組むほか、外国人住民が災害時に適切な避難行動が取れるよう、やさしい日本語に関する研修や、SNSを活用したプッシュ型の通知による防災関係の情報発信を行ってまいります。
安定した水資源の確保と供給については、引き続き、ダムやため池の整備を推進するとともに、香川用水及び県内水道の一層の安定供給に向け、香川県広域水道企業団はもとより、国や独立行政法人水資源機構と連携しながら、施設の耐震化及び老朽化対策に取り組んでまいります。
現在、昨年11月以降の少雨により、香川用水の取水制限が実施されておりますが、県内自己水源を有効に活用することにより、県民生活や経済活動に影響が生じないよう、関係機関と連携し、安定的な水の確保に向けて取り組んでまいります。
次に、「交通事故や犯罪のない安全安心な社会をつくる」についてであります。
本県における昨年の交通事故死者数は、5年連続で前年を下回り、統計資料が残る昭和23年以降で最少の20人となったものの、県民の方々の貴い命が失われていることを思えば、何としてもゼロに近づけなければなりません。引き続き、本県の交通事故の特徴を踏まえた広報啓発や安全教育に積極的に取り組むとともに、高校の自転車通学生を対象としたヘルメット購入費補助を行うなど、県民の皆様一人ひとりの交通安全意識の向上を図ってまいります。
急増している特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の被害の防止に向けた取組みについては、捜査用資機材の整備や高度専門人材の育成を図るほか、関係機関・団体等と連携した水際対策や県民の心に響く広報啓発活動など、検挙と抑止の両面から総合的な対策を推進してまいります。
次に、「人口100万人計画」についてであります。
冒頭申し上げましたとおり、人口減少が進む中、若者の県外流出が拡大しており、こうした危機的な状況に対応するため、香川でがんばる若者の増加に向けて積極的に取り組んでまいります。
まず、「小さい頃からの意識チェンジ」として、県内就職率が高い県立高校専門学科への志願者増加を図るため、新たに、高校生自らが小・中学生に各校の魅力を伝えるために出前授業などを実施するとともに、就職を考える際に県内企業が候補となるよう、県内企業の優れた技術力を知ってもらうために、高校生などを対象とした産業技術センター及び工場などの見学ツアーを実施してまいります。
あわせて、「県内企業のPR」として、インターンシップ実施のノウハウを持たない県内中小企業などを対象に、インターンシップ実施に向けた伴走型個別支援を新たに実施してまいります。
また、「県内大学等への支援」として、県内大学・専門学校などが取り組む、学生の県内定着促進に向けて新たに実施する事業を支援する補助制度を創設します。
さらに、「県内就職への誘導」として、県独自の大学生等奨学金及び日本学生支援機構の奨学金の返還支援について、県内企業と連携した支援制度を導入し支援額の増額を図るなど、制度の拡充を行います。
県立大学の設置・拡充につきましては、若者の県内定着や地域産業を担う人材の育成・確保などの観点から、引き続き、是非を含めた検討を行ってまいります。
そして、1888年に香川県が愛媛県から独立した12月3日を今年から「香川県民の日」とすることとし、「香川県民の日」に県民の皆様が主体的かつ積極的に関わることで、本県の地の利や、県民や産業の力を再認識していただくとともに、ふるさと香川の魅力に改めて触れ、思いを深めていただく日となるよう、各市町や各種団体、民間事業者の皆様と連携・協力しながら、取り組んでまいります。
このほか、移住・定住の促進に向けては、新たに、お試し移住として県外在住者に宿泊費を支援する市町を補助するとともに、市町との連携・協働の強化に向けて、引き続き、県庁内に市町担当を配置し、地域ごとに異なる諸課題を抱える市町を支援するとともに、課題解決に必要な財政支援を行ってまいります。
また、今年度運航を開始した「こども図書館船 ほんのもり号」は、引き続き民間企業などの協力をいただきながら、子どもたちの豊かな感受性や創造性、瀬戸内への愛着心などを育んでまいります。
第2は、「デジタル田園都市100計画」についてであります。
まず、「産業拠点香川へ」については、企業立地の促進に関して、県全体に経済効果が見込まれる大規模投資に対する助成を拡充するとともに、「せとうち企業誘致100プラン」に基づき、引き続き、製造業・物流業の拠点整備や情報通信関連産業の立地、大規模データセンターの誘致などを一層促進し、新たな雇用の創出と本県経済の活性化につなげてまいります。
スタートアップの創出については、新たに、香川発スタートアップの製品などを導入・利用する県内事業者を支援するなど、起業機運の醸成から起業後の成長促進まで切れ目ない支援を展開してまいります。
次に、「『四国の玄関口』として確かなインフラ整備を進める」についてであります。
香川県立アリーナについては、適切な維持管理を行うとともに、中四国最大規模となる施設の機能を最大限に発揮し、多様な用途での利用促進が図られるよう、指定管理者と連携して取り組んでまいります。
また、サンポート高松地区から中心市街地全体へ取組みを広げ、回遊性、滞在性を高め、にぎわいが波及するよう、直行バス社会実験や高松中央商店街への歩行者動線整備の第一弾に取り組むとともに、さぬき浜街道先の玉藻公園南側における歩行者横断のための信号機の新設などにより、歩行者の安全性及び利便性向上に取り組んでまいります。
さらに、シーフロントプロムナード、ハーバープロムナード、キャッスルプロムナードといった一連の港湾緑地の利活用や、多様なニーズに対応した利便性の高い施設整備などの検討を進めるなど、より一層のにぎわいのある連続した海辺空間を創出し、「四国の海の玄関口」の名にふさわしいエリア形成を図ってまいります。
高松空港については、四国の拠点空港として発展するよう、高松空港株式会社などと連携し、既存航空路線の利用促進及び利便性向上に努めるとともに、国内においては札幌や仙台、国外においてはタイやベトナムなどとの間の新規航空路線の誘致に取り組みます。
地域公共交通ネットワークの充実・強化については、新たに、自動運転の社会実装に取り組む市町を支援するとともに、公共交通事業者の人材確保に向けた取組みについて、航路事業者を対象に追加するなど、補助制度を拡充して支援してまいります。
幹線道路などの整備については、渋滞の解消や交通・物流拠点へのアクセスを向上させるため、「香川県幹線道路ネットワーク整備長期ビジョン」に基づく3つの「東西軸」と7つの「南北軸」の形成を目指し、空港連絡道路、県道太田上町志度線、国道438号などの整備のほか、国道11号の4車線化の整備促進を引き続き進めてまいります。
次に、「農林水産業の先進県へ」についてであります。
まず、担い手の確保・育成については、年齢制限などにより国の支援対象外となっている50歳以上65歳未満の新規就農者や、45歳以上などの新規漁業者に対して県独自の支援制度を創設してまいります。
また、担い手の営農継続を支援するため、新たに、農業支援グループなどの農作業受託に必要な農業機械の導入を補助するとともに、レンタル用農業機械を整備する事業者に対し、導入経費の一部を支援するなど、農業機械を共同利用できる体制を整備してまいります。
次に、農水産物の安定供給・生産性を高める基盤整備に向けては、策定した地域計画の実現に向け、地域の農地に係る情報をデジタル情報として集約・見える化し、関係者間で活用する仕組みを構築するほか、集落営農の推進に加え、集落などの地域単位で一般社団法人を立ちあげ、農地を一元管理する仕組みを導入するなど、地域で農地を守り、最適利用を推進する取組みを実施してまいります。
また、水稲の生産性・収益性向上に向けて、再生二期作等の新技術の開発や低コスト生産技術の導入などを進めるほか、耕畜連携の一層の推進に取り組むとともに、新たに、乳用牛の自家育成や乳質改善を支援してまいります。
さらに、今般の気候変動による気温・海水温の上昇などにも的確に対応していく必要があることから、新たに、高温に強い農産物の栽培技術の確立や高温対策資材の購入費に対する補助制度の創設、ハマチ養殖業者と連携して越冬技術の確立などにも取り組んでまいります。
そのほか、豊かな海を取り戻すため、栄養塩類管理計画に基づく取組みを継続するほか、デジタル技術を活用した赤潮自動監視体制を運用するとともに、水産資源の保護に重要な役割を果たす藻場造成に取り組むなど、漁場環境の改善を積極的に取り組んでまいります。
森林整備と森林資源循環利用については、森林整備の担い手育成・確保や森林施業の集約化などに取り組むとともに、航空レーザ計測データの解析により、精度の高い森林資源情報を整備し、その情報を基に県産木材の安定供給を図ってまいります。また、利用期を迎えた「かがわヒノキ」などについて、SNSなどを活用した情報発信や商業施設における展示販売、住宅などの施主や工務店への支援などにより認知度向上と需要拡大に努めてまいります。
次に、「県産品の販路拡大」については、首都圏・関西圏における情報発信を強化するため、観光PRを兼ねた県産品の販売イベントを東京と大阪で開催し、県産品の認知度向上と本県への誘客を図ってまいります。
また、伝統的工芸品や地場産品について、セレクトショップと連携し、県内事業者におけるインバウンド向けの新商品の開発や既存商品のブラッシュアップに新たに取り組むとともに、販売促進に努めてまいります。
次に、「あらゆる世代・人材で香川の産業を支える」についてであります。
県内企業の人材確保に向け、「ワークサポートかがわ」において、きめ細かなマッチング支援の強化を図るとともに、県内出身学生のUターン就職などを促進するため、学生向け交流イベントや就職セミナーなどを実施してまいります。
また、企業における短時間正社員を新たに雇用するなど多様な働き方を促進する取組みへの支援や、男性の育児休業の取得促進に向けたセミナーの開催などに取り組んでまいります。
外国人材の受入れ支援については、ベトナムやフィリピンの大学に加え、先月、新たに覚書を締結したインドネシア政府などと連携し、日本語教育や本県と県内企業の魅力などの情報発信を行うとともに、来日後に日本語教育を行う事業者に対する支援を拡充するなど、県内事業者の優秀な外国人材の受入れを支援してまいります。
これらの支援とあわせて、新たに外国人の方を対象とした防犯・交通安全教室を実施するなど、「新かがわ多文化共生推進プラン」に沿って、県民の安全・安心を確保し、外国人が暮らしやすい多文化共生の地域づくりにも引き続き取り組んでまいります。
次に、「グリーン社会の実現」についてであります。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)に対する補助を引き続き実施するとともに、既存住宅の断熱改修や蓄電池設置に対する補助の拡充などを通じて住宅の脱炭素化を促進してまいります。
また、農村部における鳥獣被害防止対策事業について、市町からの要望も踏まえ、市町が行う捕獲助成に対する補助を拡充して実施してまいります。
次に、「デジタル社会を形成する」についてであります。
本県が抱える課題を解決し、イノベーションの創出を図るためには、あらゆる分野においてデジタル技術やデータを効果的に活用し、デジタル社会に変革させていく必要があります。
このため、県と市町、民間事業者による官民共創の場「かがわDX Lab」において、新たなサービスの企画、実証に取り組んでおり、今年度は、陸上養殖と水耕栽培を組み合わせた循環型農法や、無線通信技術を活用した地域共助見守りサービスなど、社会実装サービスの創出につながりました。今後もこれらの取組みを推進し、地域課題の解決に取り組んでまいります。
また、「Setouchi-i-Base」においては、サンポート高松シンボルタワー3階の「かがわプラザ」を改修し、新たに貸しオフィスなどを整備することで、情報通信関連分野での事業創出や拡大に取り組む事業者を支援してまいります。あわせて、ウェブサイトをリニューアルし、会員間の交流やビジネスマッチングをより一層促進してまいります。
第3は、「にぎわい100計画」についてであります。
まず、「観光客2割UPを目指して」については、サンポート高松地区周辺の観光コンテンツづくりとして、県立アリーナを生かしたプロジェクションマッピングやクリスマスマーケットなどのイベントを行うことにより夜型観光を推進するとともに、イベント会場となる多目的広場の環境整備などを行ってまいります。
また、サンポート高松地区周辺で創出されたにぎわいを、県下全体に波及させるため、県内各地の魅力ある観光資源を活用した周遊ツアーの造成・販売や、宿泊割引キャンペーンを実施してまいります。
広域連携による誘客については、四国が一体となったプロモーション活動を強化するとともに、瀬戸内エリア全体での連携のほか、瀬戸内海を挟んで隣接する兵庫県や岡山県と共同で、効果的な情報発信や広域周遊型の商品造成を進めてまいります。
外国人観光客については、引き続き、高松空港国際線の就航先を中心に誘客プロモーション活動や、SNSを活用した情報発信など、積極的な誘客活動を行ってまいります。特に、将来の定期便化を見据えて、タイやベトナムなど東南アジア地域のほか、フランスをはじめ欧米豪市場からの誘客に向けて積極的に取り組んでまいります。
次に、「まち全体の美化推進」について、本県の地域資源を活用したにぎわいづくりを進めるため、高松空港周辺において、さぬき空港公園とさぬきフラワーガーデンが連携し、県内外から幅広い世代が集まり、花を楽しめるエリアとなるよう整備を進めるとともに、新たに、椛川ダムと内場ダムのダム周辺施設において、豊かな自然環境を生かしたダム湖周遊環境の整備など有効活用策を検討し、地域観光資源との連携を含めて、周辺地域と一体となった魅力向上に取り組んでまいります。
また、新たに、地質遺産の保護・保全や防災、産業振興、ジオツーリズムによる交流人口の増加などを図るため、ユネスコ世界ジオパーク認定に向けて、讃岐ジオパーク構想推進準備委員会と連携して、基本計画の策定などに取り組んでまいります。
外国人観光客の目線に立った利便性の高い受入環境の整備・充実については、JR高松駅ビル内の多言語対応が可能な観光案内所を運営するとともに、観光事業者などに対する多言語通訳サービスの提供などを行ってまいります。
また、宿泊施設における人材不足の解消を図るため、引き続き、外国人材の活用やスマートチェックイン・アウトなどのDXに対する支援を行ってまいります。
次に、「文化芸術、スポーツの振興による地域活性化」についてであります。
昨年、国内外から多くの来場者をお迎えした瀬戸内国際芸術祭については、これまでの作品の公開やイベント実施による継続的な地域活性化のほか、若手アーティストの育成に取り組むとともに、次回、2028年の開催に向けて取組方針の策定などを進めてまいります。
また、「アート県かがわ」の魅力をより一層高めるため、文化観光の中核拠点である県立ミュージアムの機能強化・利便性向上を図るとともに、四国遍路の世界遺産登録に向けて、四国4県や経済団体などと連携して、より一層の登録機運の醸成に取り組んでまいります。
次に、スポーツの振興について、昨年リニューアルし、大きな賑わいを見せた本県最大の生涯スポーツの祭典「みなスポ!かがわ」を、11月に県立アリーナにて実施します。県立アリーナに多くの県民が集い、それぞれの体力や年齢、興味・目的に応じてスポーツに親しみ、すべての人々が幸福で豊かな生活を営めるよう取り組んでまいります。
また、本県での新たなフルマラソンである「かがわマラソン2026」を来月15日に開催いたします。
来年度は、第1回大会の運営状況やご参加いただいた方々の声を踏まえ、第2回大会の開催に向けて準備を進めてまいります。この「かがわマラソン」を定着させて、本県のスポーツ文化の醸成を図るとともに、地域の魅力を県内外に発信し、より一層のにぎわいの創出や交流人口の拡大、地域経済の活性化につなげてまいります。
以上、御説明しました内容により編成した令和8年度当初予算案は、一般会計の総額で、5,221億9,900万円となり、特別会計は、国民健康保険事業など16の特別会計で、総額2,628億5,400万円余、病院事業会計は、収益的支出が331億600万円余、資本的支出が30億6,800万円余、流域下水道事業会計は、収益的支出が22億9,800万円余、資本的支出が17億7,900万円余となっております。
そのほか、予算外議案として御提案申し上げております議案は、より豊かで活力に満ちたふるさと香川を共に築き上げる機運の醸成を図るため香川県民の日を創設する「香川県民の日条例議案」の新規制定の条例が1議案、生徒数の変化、多様化・複雑化している教育課題に対応するため、県立学校職員の定数を改める「香川県立学校職員及び香川県市町立学校県費負担教職員定数条例の一部を改正する条例議案」など一部改正の条例が23議案、そのほか、「香川県こども計画の策定について」などが21議案、合わせて49議案であります。
以上、令和8年度当初予算関係議案の概要などについて御説明いたしましたが、議員の皆様方におかれましては、御審議の上、よろしく御議決賜りますようお願い申し上げまして、私の説明を終わります。
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