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公開日:2021年7月1日

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特別展「戦後デザイン運動の原点ーデザインコミッティーの人々とその軌跡」

 

1.特別展について

会期 令和4年49日(土曜日)~529日(日曜日
開館時間 午前9時~午後5時
(入館は閉館の30分前まで)
夜間開館 会期中毎週土曜日(4月9日を除く)
時間:午後8時00分まで※入館は閉館の30分前まで

休館日

月曜日(ただし、5月2日は開館)
会場 香川県立ミュージアム2階特別展示室
展示内容

本展は、川崎市岡本太郎美術館と当館が共同で企画したもので、国際デザインコミッティー(現・日本デザインコミッティー、以下「コミッティー」)の創立から1960年代頃までを中心に、創立メンバーらの家具・プロダクトデザイン、建築作品の模型、写真、壁画や絵画作品等を展示し、戦後デザイン運動の先駆けとなったコミッティーの活動に焦点を当てる展覧会です。
また、本展に関連して、香川とコミッティーのつながりを紹介する所蔵品展も同時開催します。
当館で初めてとなる、デザインを本格的に取り上げる展覧会をぜひお楽しみください!

ー国際デザインコミッティーとは?ー
戦後復興からまもない1950年代初頭の東京で、国際交流、デザインの啓蒙、普及を目的に創立した団体です。創立メンバーは、建築家の丹下健三(たんげけんぞう)、吉阪隆正(よしざかたかまさ)、清家清(せいけきよし)、デザイナーの剣持勇(けんもちいさむ)、柳宗理(やなぎそうり)、渡辺力(わたなべりき)、亀倉雄策(かめくらゆうさく)、評論家の勝見勝(かつみまさる)、浜口隆一(はまぐちりゅういち)、瀧口修造(たきぐちしゅうぞう)、写真家の石元泰博(いしもとやすひろ)、画家の岡本太郎(おかもとたろう)など、幅広い分野の、時代をリードする人々でした。

観覧料 一般1,200円、前売・団体(20名以上)1,000円
※ミュージアムパスポートを使用できます
※高校生以下、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方は観覧料無料
※5月18日(水曜日):国際博物館の日は観覧料無料
組織
  • 主催■香川県立ミュージアム、読売新聞社、美術館連絡協議会
  • 共催■香川県教育委員会
  • 協賛■天童木工、堀内カラー、東リ
  • 特別協力■日本デザインコミッティー
  • 協力■松屋、多摩美術大学アートアーカイヴセンター、国立近現代建築資料館
  • 後援■香川県デザイン協会、公益社団法人日本建築家協会四国支部香川地域会、公益社団法人日本サインデザイン協会四国地区、一般社団法人日本商環境デザイン協会四国支部
  • 助成■一般財団法人地域創造
前売券 前売券:令和4年3月9日(水曜日)~4月8日(金曜日)発売!!
場所:香川県立ミュージアム1階総合案内にて
展示点数

約300点

2.展示構成

1章 国際デザインコミッティー創立 ―前夜と交流

コミッティーが創立する前後の時代背景とともに、主要なメンバーの同時代の仕事と、コミッティー創立に先駆けて行われていた交流について紹介します。

2章 国際交流とデザインの普及 ―ミラノ・トリエンナーレとグッドデザインコーナー

創立当初から1960年代頃にかけて、コミッティーの主軸となった活動を中心に紹介します。

3章 サロンとしてのコミッティー

コミッティーが果たした「サロン」としての役割に注目し、コミッティーのメンバー同士の交流から生まれたプロジェクトを紹介します。

4章 デザインギャラリーの展開

松屋7階の展示スペースでコミッティーのメンバーが企画する「デザインギャラリー」を中心に紹介します。

3.主な展示作品と見どころ

【1】戦後日本を代表する家具・プロダクトデザイン!

 

松屋「グッドデザインコーナー」
1950年代後半
写真提供:日本デザインコミッティー
柳宗理《硬質陶器N型シリーズ ティーポット》
1952年頃 柳工業デザイン研究会蔵
森正洋《G型しょうゆさし》1958年
デザインモリコネクション有限会社蔵
柳宗理《バタフライスツール》(初期型)
柳工業デザイン研究会蔵

コミッティーは1955年に銀座の百貨店である松屋に設置された「グッドデザインセレクション」の運営を同年10月に引き継ぎます。「グッドデザインコーナー」と改称されたこの売り場に置く商品の選定を行いました。それは、1957年に創立された通商産業省のGマーク「グッドデザイン商品選定制度」よりも先んじて、百貨店という身近な舞台で始められたデザイン運動といえるでしょう。
特別展会場では、「グッドデザインコーナー」選定作品として見出された、柳宗理《バタフライスツール》やカトラリー、森正洋《G型しょうゆさし》など、現在も多くの人に親しまれている家具・プロダクトデザインをご覧いただけます。

 

【2】メンバーたちのコラボレーション!

 

岡本太郎《建設》 1956年 川崎市岡本太郎美術館蔵
剣持勇《香川県庁舎旧本館 知事室机》
1958年頃 当館蔵
丹下健三(丹下健三計画研究室)《香川県庁舎(1958年)模型》
模型製作:神谷宏冶+日本大学川岸梅和研究室2013年
当館蔵

コミッティーのメンバー同士の交流から生まれたプロジェクトとして、「東京オリンピック」(1964年)、「香川県庁舎」(1958年竣工)などを取り上げます。「東京オリンピック」の会場である「国立屋内総合競技場(現・国立代々木競技場)」は、メンバーである丹下健三が設計を、岡本太郎が壁画を、亀倉雄策がオリンピックポスターを、柳宗理がトーチホルダーを担当していました。
また、丹下健三が設計した「香川県庁舎」では、剣持勇が家具を担当していました。今年、戦後の庁舎建築として初めて重要文化財に指定された「香川県庁舎」は、内部空間を構成する壁画や家具類も評価されています。特別展会場では、石元泰博が撮影した香川県庁舎の写真、指定に含まれる剣持勇による家具などをご覧いただけます。
建築模型や絵画作品、ポスターなどを展示する特別展会場で、メンバーのコラボレーションをお楽しみください!
 

【3】デザインギャラリーでの企画展を部分的に再現!

岡本太郎《坐ることを拒否する椅子》1963年 
川崎市岡本太郎美術館蔵
イサム・ノグチ《あかり》当館蔵
(川崎市岡本太郎美術館会場風景)撮影:佐藤克秋
写真提供:川崎市岡本太郎美術館 
石元泰博《桂離宮 御輿寄前庭 延段と飛石》
1953,54年 高知県立美術館蔵

デザインギャラリー第1回展(1964年)は、「私の好きなデザイン」と題した企画展でした。メンバーが自分の好きなデザインを選びました。たとえば、岡本太郎は自身の《坐ることを拒否する椅子》を出品しています。特別展会場では、メンバーが選んだ多彩なデザインをご覧いただけます。
第4回展(1964年)は、亀倉雄策が企画した「あかり」展でした。「あかり」とは、彫刻家イサム・ノグチの、岐阜提灯をもとにした照明の作品です。のちに香川県へアトリエを置くノグチは、香川にゆかりのある作家です。特別展会場では部分的に再現しており、当時の様子を感じていただけます。
第24回展(1966年)は、石元泰博が担当した「桂」展でした。そこでは、京都の「桂離宮」を撮影した石元のモノクローム写真が展示されていました。特別展会場では、当時の企画展で展示された「桂離宮」シリーズから主な作品を紹介しており、石元の世界観を味わっていただけます。

4.関連企画

県立ミュージアムと瀬戸内海歴史民俗資料館で、特別展に関連した展覧会を企画します

【1】戦後香川とデザインコミッティーをめぐる人々

会場 香川県立ミュージアム 常設展示室4・5
会期 4月9日(土曜日)~5月29日(日曜日)

香川県の公共建築には、コミッティーの創立メンバーで建築家である丹下健三が残した「香川県庁舎」、「香川県立体育館」(1964年竣工)があります。それらの建築では、同じく創立メンバーでデザイナーの剣持勇が家具を担当していました。また、コミッティーにより、「瀬戸内海歴史民俗資料館」(1973年竣工)や、高松市出身の作家・青峰重倫や秋山泰計の作品も紹介されていました。本展では収蔵品と関連資料を通して、コミッティーをめぐる人々を紹介します。

青峰重倫《ゼブラウッド深鉢》 1965 年 当館蔵

 

【2】戦後香川の"新たな産業工芸"創出ージェトロ収集海外優秀商品と古民芸に学ぶー

会場 瀬戸内海歴史民俗資料館 第1展示室中2階 瀬戸内ギャラリー
会期 4月1日(金曜日)~6月26日(日曜日)

1960年代から70年代にかけて設置された栗林公園民芸館や香川県技術開発センターデザイン研究所(当時)などの活動から、デザインで生活を豊かにしようとした戦後香川の新たな産業工芸創出に向けた試みについて紹介します。

JETRO収集海外優秀商品 瀬戸内海歴史民俗資料館蔵

≪瀬戸内海歴史民俗資料館 観覧料無料
開館時間=午前9時~午後5時(入館は閉館の30分まで)
休館日=毎週月曜日(ただし、5月2日は開館)
〒761-8001 高松市亀水町1412ー2 
電話:087ー881ー4707 FAX:087ー881ー4784
https://www.pref.kagawa.lg.jp/kmuseum/setorekishi/

【3】多目的室のご案内

特別展では、亀倉雄策《東京オリンピック 第1号ポスター》や柳宗理《東京オリンピック トーチホルダー》を展示しています。当館1階多目的室では、それにあわせて2021年に東京で開催されたオリンピックのポスターや関連資料を展示しています。ぜひご覧ください。

5.関連行事

1)講演会「グラフィックデザインの現在(いま)」ー無料・要事前申込ー

日時

4月23日(土曜日)午後1時30分~3時00分

講師 色部義昭氏(グラフィックデザイナー/アートディレクター)
会場 地下1階講堂
内容 Osaka Metroや国立公園のモーションロゴ、東京都現代美術館をはじめとする様々な美術館のサイン計画などを手掛ける色部氏に、デザインの仕事とデザインコミッティーの役割についてお話しいただきます。
申込 100名(先着順)
申込期間 3月23日(水曜日)開始(定員になり次第終了)
備考 詳しい情報・チラシ(PDF:295KB)(←クリックしてください)

2)スペシャルトークー要観覧券・申込不要ー

日時 4月10日(日曜日)1回目:午前11時~、2回目:午後2時~(各回約30分)
講師 佐藤玲子氏(川崎市岡本太郎美術館学芸員)
集合場所 2階西ロビー
内容 「青山時代の岡本太郎1954ー1970」「岡本太郎×建築」など数々の展覧会を手掛け、本展企画者でもある川崎市岡本太郎美術館の佐藤学芸員に見どころをご紹介いただきます。

3)ワークショップ「ピンホールカメラで撮影しよう」ー受付終了ー

日時 4月17日(日曜日)1回目午前10時~正午、2回目午後1時~午後3時
対象 どなたでも(小学校3年生以下は保護者の同伴が必要)
定員 各回10名(申し込みが多い場合は抽選)
会場 2階西ロビー
内容 本展では石元泰博、岡本太郎らがフィルムで撮影した写真を展示しています。簡易なカメラを作成し、カメラの仕組みを楽しんでみましょう。
参加料 400円
申込期間 3月10日(木曜日)~3月31日(木曜日)
備考 詳しい情報・チラシ(PDF:295KB)(←クリックしてください)

4)ゴールデン・ウィークのイベント第1弾ー無料・申込不要ー
「私たちの好きなデザイン」をスライドショーで公開!

日時 4月29日(金曜日・祝日)~5月5日(木曜日・祝日)午前9時~午後5時
会場 2階西ロビー
対象 どなたでも

参加方法
1自分の好きなデザイン製品の写真を撮る。
2ハッシュタグ(「#私たちの好きなデザイン」「#香川県立ミュージアム」)を付けてSNS(Twitter、Facebook)に投稿する。品名、デザイナー、どこが好きかなど、コメントも添えてみましょう。
3イベント会場で皆さんの投稿した「私たちの好きなデザイン」を紹介します。


募集期間 

2022年4月16日(土曜日)~5月4日(水曜日)15時00分

募集規定
・普段お使いのプロダクトデザイン(製品のデザイン)をご紹介ください。ただし、キャラクターものはお控えください。
・投稿写真は投稿者が自分で撮影した写真に限ります。
・ハッシュタグ(「#私たちの好きなデザイン」「#香川県立ミュージアム」の2つ)が付いている投稿のみ参加できます(表記違い、付け忘れ等は対象外)。
・会場のスライドショーには写真(ダウンロードデータまたはスクリーンショット)、コメントを公開します(アカウント名は非公開)。

その他留意事項
・ハッシュタグを付けてSNS投稿した時点で、本イベントへの参加承諾とします。
・公開にあたって写真、コメントの内容には当館で編集を加える場合があります。
・被写体になるデザイン製品の所有者は問いませんが、撮影禁止の店内等での撮影・参加はご遠慮ください。
・諸般の事情によりすべての投稿をご紹介できない場合がございます。あらかじめご了承ください。

 

5)ゴールデン・ウィーク中イベント第2弾 ー有料・申込不要ー
ワークショップ「ペーパークラフトでつくる県庁インテリア」

日時 4月29日(金曜日・祝日)~5月1日(日曜日)午前10時~正午、午後1時~4時のいつでも
会場 2階西ロビー
対象 どなたでも(小学校3年生以下は保護者の同伴が必要)
参加料 100円
内容 香川県庁舎で使われていた、丹下健三計画研究室《執務室仕切り棚》をペーパークラフトで作ってみましょう。

 

6)ゴールデン・ウィーク中イベント第3弾 ー有料・申込不要ー
ワークショップ「つくろう! ミニチュア・坐ることを拒否する椅子」

岡本太郎「座ることを拒否する椅子」のワークショップ・見本

日時 5月3日(火曜日・祝日)~5日(木曜日・祝日)午前10時~正午、午後1時~4時のいつでも
会場 2階西ロビー
対象 どなたでも(小学校3年生以下は保護者の同伴が必要)
参加料 100円
協力 川崎市岡本太郎美術館
内容 岡本太郎《坐ることを拒否する椅子》はいろいろな表情をしています。皆さんも自分の「拒否する椅子」を作ってみませんか?

7)学芸講座ー無料・要事前申込ー
「社会に開かれたデザインへ ― 香川県庁舎をめぐって」

日時 5月15日(日曜日)午後1時30分~午後3時
講師 日置瑶子(当館学芸員、展示担当)
場所 地下1階講堂
内容 1950年代から60年代にかけての丹下健三と剣持勇に焦点を当て、彼らのデザインの捉え方についてお話しします。
定員 100名(先着順)
申込期間 4月15日(金曜日)~定員になり次第終了

 

申込方法

1)、7)の申込方法
電話、はがき、ファックス、【香川県】電子申請・届出サービスでお申込みください。

3)の申込方法
往復はがき(1枚につき2名まで)、【香川県】電子申請・届出サービスでお申込みください。

 

申込先 〒760ー0030 高松市玉藻町5番5号 香川県立ミュージアム学芸課
(はがき・ファックスの場合、お名前、電話番号、希望するイベント名、希望の時間(第1回もしくは第2回)をご記入ください。)
 電話:087ー822ー0247(学芸課) FAX:087ー822ー0049 
「【香川県】電子申請・届出サービス」https://s-kantan.com/pref-kagawa-u/

 

新型コロナウイルスの感染状況等により、各種行事の実施については変更することがあります。最新
の情報につきましては当館ホームページ等をご確認ください。


報道向け内覧会を開催します

日時 4月8日(金曜日)午後2時~午後4時
会場 香川県立ミュージアム2階 特別展示室
対象 報道関係者
備考 取材をご希望の場合は、当日会場にお越しください。
新型コロナウイルスの感染状況をふまえ、本展覧会では開会式を行いません。

 

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