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公開日:2021年7月1日

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特別展「空間に生きる画家 猪熊弦一郎 -民主主義の生活空間と造形の試み」

1.特別展について

会期 令和3年417日(土曜日)~66日(日曜日7月4日(日曜日)まで会期延長します!
開館時間 午前9時~午後5時
(入館は閉館の30分前まで)
夜間開館 毎週土曜日、5月2日~4日は午後7時30分まで ※入館は閉館の30分前までなし

休館日

毎週月曜日さらに6月20日までは毎週土曜日・日曜日
会場 香川県立ミュージアム2階特別展示室。常設展示室4・5
展示内容

香川県出身の猪熊弦一郎(いのくま・げんいちろう1902~1993)は戦前から戦後にかけてパリ、東京、ニューヨーク、ハワイで活躍した画家で、特に戦後すぐの日本では建築やデザイン分野への強い関心を持ち、平面と立体を横断するような作品を手がけました。
猪熊は、「僕は自分で建築をやり、家具も何も全部を総合したものが作りたい。壁も、よければ画をかけるし、いけなければかけない。そういう大きな立体をやりたい。けれども、それは絶対に一人の力ではできないのです。」*と語っており、生活空間や協働など建築に関わる様々な要素を考えながら総合芸術としての建築に取り組みました。
本展では1950年代の猪熊の仕事に注目し、激しく変化する時代を反映しながら絵画の枠を超えて芸術に向き合った猪熊を新たな視点でとらえます。
* 佐波甫「猪熊弦一郎氏と語る」『教育美術』12巻1号(1951年1月号)p.16

 

観覧料 一般1,100円、前売・団体(20名以上)900円
※ミュージアムパスポートを使用できます
※高校生以下、65歳以上、身体障害者手帳等をお持ちの方は観覧料無料
組織
  • 主催■香川県立ミュージアム
  • 共催■香川県教育委員会
  • 特別協力■丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
  • 協力■株式会社三越伊勢丹ホールディングス、株式会社高松三越、香川県立丸亀高等学校
  • 後援■朝日新聞高松総局、産経新聞社、山陽新聞社、四国新聞社、日本経済新聞社高松支局、毎日新聞高松支局、読売新聞高松総局、NHK高松放送局、OHK岡山放送、RSK山陽放送、KSB瀬戸内海放送、TSCテレビせとうち、RNC西日本放送、FM香川、FM815
  • 助成■一般財団法人地域創造、公益財団法人花王芸術・科学財団
前売券 前売券 2021年3月9日(火曜日)発売開始!! 香川県立ミュージアム1階総合案内にて→終了しました
展示点数

190件307点(関連資料・展示替作品含む)

A(4月17日~5月9日)、B(6月1日~11日)、C(6月15日~7月4日)、各2点ずつ展示替あり

(PDF:700KB)

2.展示構成とみどころ

猪熊と仲間の芸術家たちは分野を超えた総合芸術を目指し、協働で手がけた作品を音楽になぞらえました。
当時の芸術家たちのように、本展の構成は交響曲のソナタ形式になぞらえています。

以下の文中 *初公開 *2地元以外で初公開

提示部 平面であり立体でもある作品たち

三越包装紙《華ひらく》(1950)をはじめ、風呂敷、着物*、浴衣地*など平面デザインでありながら包むと立体になる作品を多く手掛けた猪熊。渡米後、猪熊は都市空間を大きな絵画平面に表しました。株式会社高松三越ご協力のもと、展示室入口に《華ひらく》の部屋が登場します。

展開部 背景をひもとく

1.激動の時代
昭和初期から戦時中まで、激動の生活の中で猪熊はどのように芸術と向き合ったのでしょうか。新制作派協会結成に関する貴重な資料や疎開先に今も伝わる作品群(*2)などを展示します。
2.文化人・猪熊画伯
終戦を迎えた猪熊は、生活における芸術の大切さを語り、デッサン教室やダンスパーティーなど人々が交流する場をつくりました。写真・資料多数。妻・猪熊文子(ふみこ)の活躍も紹介します。

再現部 空間に生きる

1.総合芸術としての建築
1949年の新制作派協会建築部設立をきっかけに、猪熊は建築に深く関わっていきます。壁画など建築との協働は民主主義時代に即した芸術のあり方でした。壁画《デモクラシー》《自由》《和敬清寂》《21世紀に贈るメッセージ》を取り上げるほか、猪熊の大画面体験をさかのぼり、フランスで藤田嗣治と訪れた洞窟壁画のスケッチ*も展示します。
2.華ひらく"近代生活"の中の美
すべて芸術は生活に結びつくべきという考えのもと、猪熊は家具デザインや舞台美術にたずさわりました。素材を生かした機能性とシンプルな造形美の猪熊デザインをお楽しみいただけるほか、後に木工デザイナーとして活躍する香川出身作家・青峰重倫(しげみち)の当館所蔵絵画作品*も展示します。

終結部 空間につつまれて

1955年の渡米以降、ニューヨークで猪熊は抽象絵画による空間表現へたどり着きました。絵肌に凹凸がある絵画と、その背景にある石や土の質感、茶道に通じる美意識に触れながら、猪熊の絵画における空間表現について考えます。

3.主な展示作品 

三越包装紙《華ひらく》1950年 高橋章撮影

《六つの顔》1950年 当館蔵

戦時中スケッチ 1945年 丸亀猪熊弦一郎現代美術館蔵

着物 1955年以前 個人蔵

《真鍮網による椅子》1954年丸亀市猪熊弦一郎美術館蔵 高橋章撮影

《埴輪4》1956年 当館蔵

特別展示
壁画《デモクラシー》原寸大複製展示

猪熊弦一郎の壁画第一作《デモクラシー》を猪熊の後輩・県立丸亀高等学校の生徒たちが原寸大で複製し、会期中に展示します。 ※2点組のうち写真右側の1点を制作
慶應義塾大学の学舎建て替えにより現在は移設された、猪熊にとって初めての壁画作品。展覧会の期間限定で、制作当時の高さ(約7m)に合わせて当館1階エントランスホールの吹き抜けに再現展示します。当館に隣接するレクザムホール(県民ホール)の壁画《21世紀に贈るメッセージ》(1988)もぜひご覧ください。

 

 

4.関連行事(展示にあわせ、さまざまな行事を開催します。)

新型コロナウイルス感染症の感染防止のため、各種行事の実施については変更が予想されます。最新の情報につきましては当館ホームページ等をご確認ください。

すべての行事は要事前申込・無料

講演会「開かれた空間 1950年前後の芸術的可能性」開催中止!

日時

5月2日(日曜日) → 5月30日(日曜日) 13時30分~15時00分  → 中止

講師 水沢勉氏(神奈川県立近代美術館館長、当館展覧会企画アドバイザー)
会場 地下1階講堂
内容 終戦を迎えた時代。新たな表現が求められる中、猪熊弦一郎もまた「空間」を探求したことについてお話いただきます。
申込 100名(要事前申込・先着順)無料

トークイベント「猪熊弦一郎の交友録」開催延期→実施日決定

日時 5月15日(土曜日)13時30分~15時00分 実施日8月29日(日曜日)午後1時30分~午後3時
登壇者 古野華奈子氏(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館学芸員)、牧野裕二氏(高松市美術館学芸員)、
一柳友子(当館専門学芸員)
会場 地下1階講堂
内容 東京、ニューヨーク、高松美術館にまつわる猪熊弦一郎の人間模様を、地元の学芸員たちが語りあいます。各テーマ約15分の発表のあと、3名による約30分のトーク。
申込 100名(要事前申込・先着順)無料

学芸講座「猪熊弦一郎の藤野疎開」開催延期→実施日決定

日時 5月29日(土曜日)午後1時30分~午後3時実施日 9月4日(土曜日)午後1時30分~午後3時
講師 一柳友子(当館専門学芸員)
会場 地下1階研修室
内容 猪熊弦一郎が1945~46年にかけて疎開した旧藤野町(現・神奈川県相模原市緑区)で、藤田嗣治と新制作派協会の画家仲間たちが共に過ごした疎開生活の様子をお話します。
申込 36名(要事前申込・先着順)無料

報道向け内覧会を開催します

日時 4月16日(金曜日)午後2時~午後4時
会場 特別展示室
参加対象 報道関係者
備考 新型コロナウイルス感染症の状況をふまえ、本展覧会では開会式等を行いません。

講演会・学芸講座の申込方法

電話、はがき、ファックス、インターネットによる電子申請(かがわ電子自治体システム)でお申込みください。
各イベント1か月前から受付を開始し、定員になり次第終了します。
申込先 〒760-0030 高松市玉藻町5番5号 香川県立ミュージアム学芸課
(はがき・ファックスの場合、お名前、電話番号、希望するイベント名をご記入ください。)
電話:087-822-0247(学芸課) FAX:087-822-0049
「かがわ電子自治体システム」https://s-kantan.com/pref-kagawa-u/

 

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