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公開日:2020年12月10日

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讃岐国府跡 調査現場から 23

香川県埋蔵文化財センター

土器や瓦を洗う

寒風吹きすさぶなかも現場では発掘調査は進められていますが、センターの中では遺物の水洗いも開始しました。調査で見つかる建物跡などの時代を知るには出土遺物のチェックは欠かせません。もちろん調査中にもチェックはしていますが、土で汚れたままでは細かいところまではわかりません。土を落としてきれいに水で洗えば土器や瓦の小さい破片でも細かいところまで観察でき、よりくわしく正確に建物跡などの時代を決めることができます。もしかしたら、墨書土器や硯、帯金具など国府跡の調査ならではの遺物も見つかるかもしれません。
遺物の水洗いで新たな発見があるか、こちらもまた楽しみです。(12月8日)

土器洗い 洗った土器

調査は進む

調査が始まって約3週間。日々土と格闘しながら建物跡などの調査を進めていますが、それと並行して新しい調査区の調査を開始しました。場所は現在調査中の場所の約30m東側で、東西方向の長さ約20mの調査区を設定しました。中心施設が造られたエリアが立地するやや高い場所の端付近に当たります。この調査区では、中心施設の東側の区画施設を探すことを目的の一つとしています。
掘り下げは西側から開始。表土のほぼ直下から大型の隅丸方形の柱穴が早くも顔をのぞかせています。幅1.5mほどの調査区なので、柱穴がどのように並ぶかはくわしくはわかりませんが、柱穴の向きから、建物の方向は真北(または真北から90度回転させた方向)のものと、周辺の地割と同じ方向のものがありそうです。
調査区の東半分についてのくわしい調査はこれからです。中心施設のエリアの東端付近と想定している場所がどのようになっていたのか、今後の展開が楽しみです。(11月27日)

大形の柱穴 大型の柱穴跡が見える

まち歩き「道真さんがみた讃岐の景色」を行いました。

11月16日(日曜日)、10名の参加者とともにまち歩きを行いました。ここ数日の寒さもなりを潜め、暖かい日射しが降り注ぐポカポカ陽気、まち歩きにはちょうど良い気候でした。今回のガイドはミステリーハンター(国府ボランティア)で地元・坂出市府中町在住のKさん。明るく陽気で府中町の風土・歴史をこよなく愛しています。
今回のツアーでは、平安時代に讃岐国司としてこの地に赴任してきた菅原道真の漢詩集「菅家文草」の中から讃岐国司時代に詠まれた漢詩を選び、詩を観賞しながら詠まれた情景を訪ねて歩きました。
漢詩の中にも登場する開法寺塔跡や讃岐国府跡発掘調査地でなどでは、道真が讃岐国へ赴任するときや国司を務めるにあたっての心境、心意気などを語り、鼓岡神社や城山神社などの高台では、現在の風景と対比しながら漢詩に詠み込まれている情景を思い浮かべました。ガイドのKさんは幼少期から60年来府中町で生活してきた人、現在は失われていて、Kさんがかつて目にした景色なども語られ、臨場感のあるツアーでした。(11月19日)

開法寺跡
漢詩にも詠まれている開法寺塔跡。あちらに見えるのは国府の中心施設であった場所。道真も仕事をしていたはず。

国府調査地
讃岐国府跡調査地。ガイドの衣装にも注目!

漢詩の情景 左下には池が。道真が詠んだ漢詩の情景と合う・・かな。

国府ボランティアにも発掘調査の季節がやってきました!

11月10日から国府ボランティアさんたちも発掘作業に加わり、調査もいよいよ本格的に開始しました。平成24年度に調査をしたトレンチ(細長い調査区)の一部を再掘削し、埋め戻していた大型の柱穴を再び掘り起こしました。現在はその東側を広く掘り下げ、大型の柱穴がどのように並び、どのように建物を復元できるかを調査しています。
調査はまずガリカケから。柱穴が掘り込まれたと考えられる高さまで地面を掘り下げたら、「ガリ」とよぶ道具でひらすら地面を薄く削って微妙な色合いや土質に違いから柱穴や溝などの遺構を探していきます。現在はそのガリカケの真っ最中。作業員さんと国府ボランティアさん、そして調査員も入り混じりながら真剣な面持ちでガリカケ作業をしています。この後、どんな遺構が顔を出してくるのか楽しみです。
11日には早速NHK高松放送局が取材に来ました。今年の調査の見通しや狙い、今後の予定などを、調査現場をテレビカメラに収めながら、調査担当からくわしく取材をしてくれました。テレビカメラが間近に迫るところでのガリカケ作業、作業員さんやボランティアさんたちも少しは緊張したでしょうか。
7日にははるばる福島からの来訪者がありました。見学に来てくれたのは福島大学の考古学研究室の一行8名。研究室旅行で香川県の遺跡や資料館などを巡るとのこと、旅行の最初に香川県埋蔵文化財センターへ来てくれました。やはり発掘現場はワクワクするようで、調査担当の説明を聞きながら土層をじっくり観察したり、地面から顔をのぞかせている軒丸瓦を触ってみたりととても楽しそうでした。(11月12日)

ガリカケ
ガリカケ作業で柱穴や溝などを探す!

柱穴跡の調査
平成24年度に調査をしたトレンチ 大型の柱穴が再び

遺構が見つかった様子
ガリカケ作業が終了したら、どんな建物がみえてくるかな

ガリ
これが「ガリ」 正式名称は「ステーキホー」

取材1
NHK高松放送局の取材

取材2
カメラに見つめられながらのガリカケ作業

見学 福島大学からはるばる見学に来てくれました。

讃岐国府跡の発掘調査が始まりました!

今年も讃岐国府跡の発掘調査が11月4日(火曜日)から始まりました。今年度の調査では、平成24年度の調査で一部が見つかった大型建物の全体像を明らかにすること、平成24・25年度の調査で見つかった国府の中心的な施設の東側の区画施設を確認することを主眼に置き、平成24年度調査地のトレンチを一部含むその東側を調査します。
調査初日は、仮設道の敷設や発掘道具の運搬、テントの設置など発掘調査の準備を整え、翌5日から耕作土および平成24年度に調査したトレンチの埋め戻し土の掘り下げを開始しました。トレンチの再掘削では2年前に埋め戻した柱穴や瓦と再会を果たし、新たに耕作土をトレンチ状に掘り下げた部分ではいきなり瓦溜りが見つかりました。早くも国府跡の調査らしくなり、今後の展開が楽しみです。
調査は平成27年3月13日までの予定で、2月上旬には現地説明会も予定しています。ぜひこの季節、讃岐国府跡の発掘調査現場をのぞきに来てください。(11月6日)

看板
調査現場入口の看板

柱穴跡の調査
平成24年度調査トレンチの埋め戻し土を掘り返す。大型建物の柱穴が再び姿を現す。

測量調査
耕作土を剥いだトレンチから土器や瓦が・・・。まずは、機械を使って場所を記録

遺物掘り出し
須恵器や瓦がたくさん顔をのぞかせている。ていねいに掘り下げて全体の広がりを確認しよう。

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