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研修会の様子
国府の構造についての説明
9月13・14日に第4回研修会を開催しました。
地形調査・地名調査の中間報告と、発掘調査のポイントについての研修を行いました。
ボランティア調査員からは、綾川下流域のかつての地形や、古代の海岸線などについての意見や質問がありました。
地籍図の確認
地籍図に示された範囲の特定作業
8月に3日間、坂出市林田町の明治時代の地籍図の調査を行いました。
坂出市林田町は瀬戸内海に面し、これまで調べてきた府中町・加茂町とは地割や土地等級の様子が少し違っています。
地目と土地等級の分析を進めることで、その違いの意味を明らかにしていきます。
地目:利用方法にもとづく土地の種類。田地、畑地など。
※土地等級:土地ごとの作物の収穫量に応じて等級分けされたもの。
打ち合わせ会の様子
9月5・7日、讃岐国府との関連で、南海道についての調査研究活動に関する打ち合わせ会を開催しました。
讃岐国内の南海道の推定位置や、推定位置の発掘調査成果などの解説を行い、調査研究活動の方法について意見交換しました。
ボランティア調査員からは、「今後の調査研究について、現在の学説の検証から始めたらどうか」、「奈良時代と平安時代ではルートが異なる可能性もあるのではないか」などの意見が出されました。
8月22日・24日に、丸亀市の津森位遺跡発掘調査現場で第3回研修会を行いました。
これからの讃岐国府跡の確認調査に備えて、実際の発掘調査現場を見学しながら、発掘調査の目的や方法について研修しました。
ボランティア調査員からは、わずかな土質の違いを見分ける方法や、記録の取り方など、調査技術について多くの質問がありました。
また、遺跡を中心とした坂出市府中町周辺の歴史についての研修も行いました。
府中村の検地帳
7月10日、府中村(現・坂出市府中町)の検地帳の調査を行いました。
江戸時代に作成された検地帳とそれを基に作成された明治時代初めの帳簿などが残されています。
これらを調査することによって、明治時代の地籍図が無い地域の景観に関する情報を得ることができます。
また、この検地帳には小地名も記されていることがわかりました。
7・8月は、地元のことに詳しい方を訪ね、古くから伝えられている地名の聞き取り調査を行いました。
この結果、これまでに知られていない地名を採取することができました。
また、古い道が通っていた場所の情報についても聞き取りを行いました。
古い道の在りかは、国府の近くにあったと考えられる南海道(なんかいどう)のルートを探す手がかりになります。
土地等級分析の様子
土地等級の分析のために作成した図
坂出市都市計画図(1/2500)を使用しました
6月7日から、明治時代の地籍図に書かれた地目と土地等級の分析を始めました。
土地等級を分析することで、かつての地形を復元する手がかりを得ることができます。
坂出市府中町の一部と加茂町では、綾川沿いの氾濫原(はんらんげん)や古い川の跡のような箇所が見つかりました。
氾濫原:河川に沿った一段低い場所。
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