ご提言等の内容(旧県立体育館の解体について)
受付年月日
2023年08月12日
回答年月日
2023年08月28日
テーマ
旧県立体育館の解体について
提言内容
香川県が苦渋の選択として旧県立体育館の解体を決定したことは十分承知しております。
県民アンケートでも解体賛成の意見が多いことも承知しております。ただ、20年、30年先に解体の選択が正しかったと総括できるのか、個人的には疑問に思っています。民放の美術番組やNHKの番組で、広島平和公園の慰霊碑をめぐる丹下健三氏とイサム・ノグチ氏との友情があります。二人とも世界的な芸術家であり、香川県とも非常に縁のある人物です。二人の友情の証しとして、将来的にイサム・ノグチ氏に関連した美術館に転用できれば、一番良い形ではないかと個人的には考えています。行政事務所などで活用するなどでも良いかとも思います。アート県香川。再考の段階は過ぎていることを承知で、できればもう一度再考を何とぞよろしくお願いします。
回答内容
メールを拝見しました。
旧県立体育館については、教育委員会において、平成26年9月の閉館以降、そのあり方を慎重に検討してきました。
このうち、県としての利活用は、新たな県立アリーナの整備が進む中、体育館としての役割を既に終えていること、現在、旧県立体育館の規模に見合う施設の整備は予定していないこと、建物の規模や構造、仕様などから、多額の耐震改修費などの費用を投じて他の用途に転用することは現実的ではないことから、県として利活用することは現実的でないと判断いたしました。
また、一昨年度(2021年度)に実施したサウンディング型市場調査では、丹下健三氏の設計によるものである旧県立体育館の建築的な特徴を説明の上、英語版のパンフレットも作成して、民間事業者に利活用の方法などについて広くご提案を求めました。この調査では、民間事業者ならではのさまざまなご提案をいただいた一方、資金の面では、民間事業者が県の財政支援などを受けることなく、単独で持続的な運営を行うことは難しいと認識しました。
こうした状況の中、旧県立体育館の前面(西側)の道路が大規模な地震が発生した場合の緊急輸送路に指定されていることから、現在の状態を長く続けることはできないと判断し、苦渋の選択ではありますが、解体する方針を固めたところです。
県といたしましては、スポーツとにぎわいの拠点となる県立アリーナの整備を進めるとともに、旧県立体育館については、その記録を保存し、後世に残していくことを検討してまいりますので、ご理解いただきますようお願いいたします。