ご提言等の内容(高校野球の応援の強制について)
受付年月日
2024年07月19日
回答年月日
2024年08月09日
テーマ
高校野球の応援の強制について
提言内容
県知事殿
高校野球の応援の生徒への強制をやめさせてください。
昨今の夏の暑さはご存じのとおり、テレビでも連日、熱中症で搬送されたというニュースを見聞きします。暑さ指数も連日31を超えており、熱中症警戒アラートも連日のように発表されています。命の危険を誰もが感じる暑さなのです。
そういう状況下において、○○高校は高校野球の応援を生徒に強制しています。
私は子どもたちの熱中症が心配で、学校に強制はやめるように、希望者制にしてほしいと頼みましたが、学校は全く聞き入れようとしてくれません。どれほど子どもたちを熱中症の危険から守るべきだと伝えても、口では分かっていると言いながら実際は全く理解せずに、応援のメリットばかり語り、対応してくれようとしません。
結局、学校側のいう熱中症対策とは、休憩や水分補給などの対策で、それは気休めにしかすぎません。熱中症にならない対策としては、暑さ指数31以上の屋外に出ず、エアコンの効いた涼しい環境にいること、これが一番だということは常識中の常識だと思います。しかし○○高校はこの常識すら理解できないのです。対策をとっていても屋外は猛烈な暑さです。熱中症対策をきちんととっていればこの酷暑でも熱中症にならないということにはなりません。
また、なぜ高校野球の応援になど行かねばならないのでしょうか?すべての生徒が野球に興味があるわけではありません。私も昔、高校野球の応援に何度か行ったことがありますが、強制だから応援していたものの、一度も試合を見たことがありませんでした。それほど興味がなかったのです。また野球部は他の部活動の応援に行かないのに、なぜ野球部の応援には行かないといけないのでしょうか?野球部だけ応援しないといけないのはずるい、えこひいきだと言う保護者も多数います。私もそう思います。ですので、野球応援に関しては、本当に行きたい人だけ行けばいいと思います。他の生徒を危険にさらしてまで巻き込むのはおかしいです。あってはならないことだと思います。
私は教頭に、「野球の応援は子どもたちが熱中症になる可能性があり、命の危険もある。子どもたちの命を守るために、野球応援を希望者制にしてほしい」と言いましたが、教頭は「野球応援で生徒が死ぬわけではない。行くことで学べることもある。」と言います。とんでもない発言だと思います。そもそもこちらの言いたいことを全く理解できていません。
●●(雑誌名)の熱中症に関する記事です。
(アドレス記載)
これは記事中の△△大学大学院▲▲准教授の話の抜粋ですが
「いくら部活のポジティブな面を強調しても死者は減りません。それはリスクのマネージメントとは関係ない話なんです。そういう人は部活のリスクに何ひとつ向き合っていない」とあります。記事全体を読んでいただくと分かりますが、野球応援についてもこれは当てはまります。学校は結局、野球応援のリスクにまともに向き合っていないということです。
私はこの件に関してさまざまな人に意見を聞いてみますが、皆一様に「この暑さの中での野球応援は異常」と答えます。酷暑下での野球応援はまさに常識外れであり、異常です。こういう状況である○○高校においては、背後でなんらかの野球関係者の愚かな意図が働いているのではないか?と考えざるを得ません。
香川県下の全ての高校が野球応援が強制ではなく、□□高校のように熱中症予防として野球応援はしないという決断をしている優秀な学校もあれば、応援は自由にしている学校もあり、○○高校のように強制としている学校もあると思います。野球応援を強制するような学校は信頼に値しません。生徒を危険にさらすことが分かっていながらその事実に向き合わず、メリットや野球関係者の都合を優先するような学校が子どもたちの身の安全を守ることができるでしょうか?
そういう意味もあって、○○高校をはじめとする、香川県下の高校の野球応援を強制ではなく自由参加としてください。熱中症対策の一環として野球応援を強制しないということは、子どもたちの命を守る上で、非常に重要なことと考えます。
回答内容
メールを拝見しました。お返事が遅くなり、申し訳ありません。
教育委員会に確認したところ、○○高校では、野球応援を「学年、学校全体の規模で生徒が団結して自校を応援することを通じて、連帯感を強め、母校への愛着を深めると同時に、集団の中における生徒の自主・自律の精神を育むこと」を目的として、遠足などと同様、学年全体で参加することを原則とする学校行事として位置付けているとのことです。
また、野球応援の際には、1リットル以上の水分や塩分補給用の飴などの持参、タオルや日焼け止めの用意、体操服着用を呼び掛け、帽子の配付を行うほか、引率教員や養護教諭がこまめな水分補給や適宜休憩をとるように呼び掛けるとともに、体調に応じて日陰で休むことや、冷風扇の使用を認めるなどの熱中症対策を行っているとのことでした。
学校現場における熱中症対策については、これまでも、各県立学校や市町教育委員会に対し、県教育委員会から注意喚起を行ってきましたが、本年5月には、文書(学校教育活動等における熱中症事故の防止について)を発出し、熱中症事故を防止するための環境整備や各種活動の実施に関する判断、児童生徒などへの熱中症防止に関する指導などの点について、周知・徹底を求めたところです。同校においては、今後とも、この通知に沿って、熱中症事故の防止には万全を期すとのことですので、ご理解いただきますようお願いいたします。